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「バベルの塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

バベルの塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
て、お前は心の隅に容易ならぬ矛盾と、不安と、情なさとを感じながら、益※高く虚妄なバベルの塔を登りつめて行こうとするのだ。 悪いことには、お前のそうした態度は、....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
結果がすなわち現在の科学の塔である。 科学の高塔はいまだかつて完成した事がないバベルの塔である。これでもうだいたいできあがったと思うと、実はできあがっていない....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
穹窿《きゅうりゅう》の下に、影のためにおぼろな丸天井の下に、大会堂のように高く、バベルの塔のようにおごそかな祭壇がそびえている。大きな白い十字架像がやみのうちに....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ては脱出が不可能だった。言語の混乱の下には洞穴《どうけつ》の混乱があった。迷宮がバベルの塔と裏合わせになっていた。 時とするとパリーの下水道は、あたかも軽視さ....
言語と道具」より 著者:寺田寅彦
ものでなければならない。そうでなければ、人々は口々に饒舌っていても世界は癲狂院かバベルの塔のようなものである。 共通な言葉によって知識が交換され伝播されそれが....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ていた。 面紗をかぶる 修道院の尼僧になることを意味する。 バベルの骨牌塔 「バベルの塔」は、旧約全書創世紀第十一章に記されている、太古バビロンで天に昇るため....
日記」より 著者:宮本百合子
性を植えられて居るかと、わが下根を歎く心もある。 ノアの洪水と云う伝説の実感、バベルの塔の話、 畏れ謹んで、与えられた仕事に努むべき人間は、自分は、図にのり....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
く平行的に重ねてゆけばそれでよいでしょう」 「そんなことが、出来ますかね? 昔のバベルの塔以上ですね」 「それは、バベル以上です。人間は近き将来においてすべて、....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
味生活なり、芸術生活なりというものは、人類の倫理的又は合理的生活への欲望に対するバベルの塔であって、人類がその最後でなくて得られぬ倫理的満足を、現在において何等....