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「パノラマ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

パノラマの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
た覚えはない。基督教徒《キリストきょうと》の地上楽園は畢竟《ひっきょう》退屈なるパノラマである。黄老の学者の地上楽園もつまりは索漠とした支那料理屋に過ぎない。況....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
伊太利風景の見世物がありました。これは伊太利人が持って来たもので、長いカンバスへパノラマ風に伊太利のベニスの風景だとか、ナポリの景だとかあるいはヴェスビアス火山....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の好遇を受く。邸宅は公園の背上、山腹にありて、山海の風光、軒前に懸かり、あたかもパノラマを対観するがごとし。 軒前高廈圧。 (ひさしの前の大きな家は林や丘を圧す....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
える羽目板が目触りだというので、椿岳は工風をして廂を少し突出して、羽目板へ直接にパノラマ風に天人の画を描いた。椿岳独特の奇才はこういう処に発揮された。この天人の....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
して立派な画人《えかき》が書いてもアノようには書けぬというように、フランス革命のパノラマ(活画)を示してくれたものはこの本であります。それでわれわれはその本に非....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
がして、西湖の空のあたりが、二つに裂けて倒れた。これは、近視眼の漢青年を利用したパノラマでしかなかったことが暴露されたのだった。 外には、どうやら喊声があがっ....
遊星植民説」より 著者:海野十三
思いますワ、博士」 「そうかい、では此の窓から、外を覗いて御覧」 「アラ、博士。パノラマが見えますワ。宇宙の一角から、フットボール位の大きさに地球を見たところが....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
湧き出ずにはいられない、曙がせり上ってくるのであった。法水は伸子と窓際に立って、パノラマのような眺望を、恍惚と味わっているうちに、彼女の肩に手を置き、無量の意味....
雪の塔」より 著者:海若藍平
舞い姫たちは、兄妹《きょうだい》を席場の真中の一番高い処の台の上に立たせて、パノラマのような四方《よも》の景色を見渡させながら、雪の台のまわりを歌をうたって....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
ぬ。炭坑の中で死んだ幾百の坑夫の亡霊が、一度に自分を攻め囲むようだ――」 彼はパノラマのように自分の過去の悪業が眼の前に展開するを見た。 福岡県後藤寺の宿屋....
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
ルの画を一枚思い出している。やはりそれでもない。 ではいったい何だろうか。このパノラマ風の眺めは何に限らず一種の美しさを添えるものである。しかし入江の眺めはそ....
闇の絵巻」より 著者:梶井基次郎
ちゅう》の背のような尾根が蜿蜒《えんえん》と匍《は》っている。黒ぐろとした杉林がパノラマのように廻《めぐ》って私の行手を深い闇で包んでしまっている。その前景のな....
路上」より 著者:梶井基次郎
した丘や、その間に頭を出している赤い屋根や、眼に立ってもくもくして来た緑の群落のパノラマに向き合っていた。 「ここからあっちへ廻ってこの方向だ」と自分はEの停留....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
色に染みながら、団々として飛んで行き、麓にひろがる三次平野や、めぐり流れる川々のパノラマが剥げ展がって行く。 やアハれ 朝まにゃ小烏、霧をはらえ こんな唄を唱....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
が主夫人は暗の中で説明し「ナニお驚くに及びませんよ、是が手品の前置きですよ、丁度パノラマへ這入る前にお客の目を暗まして置いて夫から大変な者を見せるのと同じ事です....