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パン粉
「パン粉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
パン粉の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「手袋を買いに」より 著者:新美南吉
。 すると突然、うしろで、 「どたどた、ざーっ」と物凄《ものすご》い音がして、
パン粉のような粉雪《こなゆき》が、ふわーっと子狐におっかぶさって来ました。子狐は....
「湖水の女」より 著者:鈴木三重吉
焼かないパンをもってお出でよ。」と、おしえました。それでギンは、そのあくる日は、
パン粉の、こねたばかりで焼かないままのをもって、まだ日も出ない先に、いそいで湖水....
「うつり香」より 著者:近松秋江
いる。よく二人の仲が無事であった時分に私が手伝って西洋料理をこしらえて食べた時の
パン粉やヘットの臭いがして、戸棚の中に溢れている。 小袖斗の中には新らしい割箸....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
てねイー」二人の小僧が真似をしては笑う。お昼の弁当も美味《うま》し、鮭《さけ》の
パン粉で揚げたのや、いんげんの青いの、ずいきのひたし、丹塗《にぬ》りの箱を両手に....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
イバコフの台所ではさぼてんが素焼の鉢の中で芽をふき、赤い前かけの女中ナーデンカは
パン粉をこねている。下宿人、ミハイル・ゲオルクヴィッチ、いつもきっちりしたなりを....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
ると、おっかあはごきげんで、にこにこしてくれた。 けれどそのときは揚げ物の衣が
パン粉をとかす乳や、揚げ物の油のバターをくれるルセットがいた。 もうルセットも....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
らはそのつぎに諸君の食料を要求するだろう」 イバンスのこのことばをきいて、 「
パン粉をとられるとこまるなア」 「あすどこかへかくしておこう」 幼年組の連中が....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
から漁舟が帰るを待ちかねて魚を撰みにゆく、それが終れば、タヌと二人で真白になって
パン粉を練り、伸して型で抜き、杏《あんず》の罐を開き、鶏《とり》の毛をむしり、麺....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
皿へ玉子の黄味ばかり溶《とい》て牡蠣をその中へ入れて掻《か》き廻すのだ。それから
パン粉へ転がして油へ入れると決して刎ねんよ。日本流の天麩羅《てんぷら》ならばそれ....
「国境」より 著者:黒島伝治
ほど折れ釘のように並んでいた。クヅネツォフは、対岸の、北の村に住んでいる富農だ。
パン粉を買い占めたり、チーズを買い占めたり、そして、それを労働者に高くで売りつけ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
一寸ほどに切り肉たたきにてたたき塩胡椒を振掛けメリケン粉を付け玉子の黄身にて包み
パン粉を付けサラダ油にて揚げるなり。附合《つけあわせ》物には馬鈴薯を湯煮《ゆで》....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
は》ぎまして薄く切ります。それへ塩胡椒してメリケン粉をつけて玉子の黄身へくるんで
パン粉をつけてバターでフライにするのが一番軽便で美味しゅうございましょう。その外....