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「ヒレ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ヒレの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
で、相談を掛けてみたとか、掛けてみるまでもなかったとかいう。……天麸羅のあとで、ヒレの大切れのすき焼は、なかなか、幕下でも、前頭でも、番附か逸話に名の出るほどの....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
ろぎょろ目玉。ほっそりした肩には、うろこが光っていた。肩のそばに左右に生えているヒレをぶるぶるとふるわせると、大きな口をあいて、正吉の方をにらんだ。口の中は、ま....
鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
うである。また脇道に逸れたが、男の美味いとするまぐろの刺身の上乗なものは、牛肉のヒレ、霜降りに当たるようなもので、一尾の中、そうたくさんあるものではない。胴回り....
料理メモ」より 著者:北大路魯山人
タレの中に三割くらいの酒と、甘いから生じょうゆ一割くらい加えること。 *ロースやヒレを食う時は肉の両面を焼くべからず。必ず片面を焼き、半熟の表面が桃色の肉の色を....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
安心だと思っているし、子供は自分よりも弱いことを知っているから安心して親愛の情をヒレキするだろう。シッポをふってグルグルまわりながら歓迎してペロペロなめる。あま....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
うけどね)みたいな、ちょッといける物じゃないかと思う程度に食える。一番うまいのはヒレに近い尾の方の肉、ここがサシミで食うところだそうだ。 鮎川の町を案内してく....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
代史にも現れて土地の国ツ神と天ツ神の交渉が若干国撰の神話に残っていると、それに尾ヒレをつけて伝説をつくり、郷土の地名などにムリムタイにコジつけてあの神話もこの神....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の代りには人間が大好きで、誰とでも仲よしである。誰にでもペロペロなめて親愛の情をヒレキするが、よその犬には振り向くこともない。 去年死んだコリーは牧場で相当期....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
この願いをいれて、流行性肝臓炎の研究に当っていただきたいものです」 と、誠意をヒレキして申出たのである。 それに対する軍医部長の返答は、威丈高に先生を睨みす....
巷談師」より 著者:坂口安吾
た。 「君が安吾巷談かア」 私の肩に両手をかけて、ガクガクゆさぶって親愛の情をヒレキし、しげしげと見つめて、 「ウム! なるほど! 偉いぞ! お前はたしかに金....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
ふく。私は然し劣情をころし、そういう時には、決して、狎れず、ただ忠僕の誠意のみをヒレキする。 然しそれは恋愛の技法上から体得したことではなくて、処世上、おのず....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
れてしまった。 「なんだい。ひでえな。ゲラ/\笑っていたくせに、感謝のマゴコロをヒレキすれば、つきとばすなんて、面白くないよ。オレだって、あんなことはしたくない....
ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
。食傷して、ウンザリしきっているのです。ですから、真実天分ある者は、率直に天分をヒレキすれば足るのです。むしろ御機嫌などとらない方がよろしいです。ですから、御三....
能面の秘密」より 著者:坂口安吾
カツに喋っちゃッたけどさ。もう何を訊かれても答えないわよ」 「答えてくれなきゃ尾ヒレをつけて書くだけさ。君が悪事をしたわけじゃアあるまいし、むしろ君は一躍有名に....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
アッサリ呑みこんでしまった。 御家人の悪太郎ども、この大看板をかかげておいて尾ヒレをつけて吹聴したから、腕に覚えの連中が腹をたてた。毎日のように五人十人と他流....