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ピエロ
「ピエロ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ピエロの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
。婦人がパーマネントのセットのときにかぶるような器械兜に似ていたが、形は、むしろ
ピエロのかぶるように、円錐状をなしていた。そしてどこか、起重機にも似ているし、ま....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
度びっくりだ」 こんな会話に気を取られているうちに、いつか踊がすんで、舞台には
ピエロが出てしきりに口上を述べている。それによると美しき酋長の娘に思いをよせた狒....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が失神し鎧通しを握っていたか――という点に説明がつくもんか。ねえ乙骨君、アンリ・
ピエロンは、疲労にもとづくヒステリー性知覚脱失の数十例を挙げている。また、あの伸....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
に、ちらっと灯がみえる。窓はあけ放され、部屋のなかが見える。壁には、子供がかぶる
ピエロの帽子。卓には、オモチャの喇叭や模型の海賊船。 (ようし)彼はぐびっと唾を....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
だった。 昭和…年頃のあやしげなレヴュー団によくあった例だが、そのレヴュー団、
ピエロ・ガールスではたいていの踊子たちは入団した途端に女にされてしまう。そのたび....
「光は影を」より 著者:岸田国士
団欒の図はあれど そは人形芝居、仮面劇 男女老若登場の道化一幕 あに、われひとり
ピエロたり得んや 扶養の義務とはなんぞ これ善意の搾取にあらざれば 憤懣の去勢 ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た。 中にも私がチャームされたのは水芸の始まる前のアトラクションのような形で、
ピエロを対手におどって見せたダンスであった。私はそうした洋装になり切って、西洋の....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、何千年来の恋の茶番劇にも、これほど因果モノめいた脚色は先ず見ることができない。
ピエロや、アルカンや、コロンビーヌや、ジャンダルムが活躍し、スガナレルやフィガロ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の国に拘らず、国民に愛されないのかも知れない。彼は神楽の中では、赤ッ面の鼻の長い
ピエロである。彼は自分の領地をさいて、侵略者の祖神を祀る霊地に捧げるほど奉仕的な....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
は高く評価したが、ヨッちやん一つぢやグロテスクも悲痛すぎて暗すぎるから、もう一つ
ピエロ的グロテスクのワキ役が必要だ。 倉田が目をつけたのは行きつけの飲み屋に食....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
だったのです。私は軽蔑されようと思ったのです。その意味を御存知ですか。私の一生は
ピエロなんです。私はそれをハッキリ自覚しているのです。それは世間には
ピエロを自認....
「青春論」より 著者:坂口安吾
び移りそこねて墜落してしまう。このあとでシバタサーカスというのを見たが、この方は
ピエロの他は一人も墜落しなかった。一見したところ真ん中のブランコが一番大切のよう....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
あって、これは日本のにわかのように登場人物も話の筋もあらかたきまったもので、例の
ピエロだのパンタロンのでてくる芝居だ。可愛い女の子がコロンビーヌ。意地わるの男が....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
失われし時間も、キェルケゴールの呻吟にはじまりし現代の痛苦も、おお、さては愉しき
ピエロよ。召しませ心のブルース。叡智と趣味高き人々の永遠のふるさとなる店、二〇・....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
見える心地がして、そればかりが気懸《きがか》りになりました。
果して、あなたは
ピエロ人形を片手に、踊らせながら、やはり、泣き笑いみたいな顔で、ぼくのほうをちら....