» ペテン

「ペテン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ペテンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
多少の損はしても退場さすと迫って来た。しかし彼れは頑《がん》として動かなかった。ペテンにかけられた雑穀屋をはじめ諸商人は貸金の元金は愚か利子さえ出させる事が出来....
」より 著者:ゴーゴリニコライ
がにじみ出した。そこで彼は、くだんの紳士に向かって、お前は五等官の贋物だ、お前はペテン師で悪党だ、お前は俺の鼻以外の何者でもないのだと、単刀直入に言ってやろうと....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
て、氷河と、大烈風とひっ組んだじぶんのあの労苦を、いま舌三寸で事もなげにいうこのペテン師と、彼は怒気あふれた目で、ぐいと相手をにらみ据《す》えた。 「君が、そん....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
士が、自分達のちっぽけな家とはかけ離れた、工場や銀行の守備に赴くのを、はたして、ペテンにひっかゝったように、憤ろしく、意外に感じなかっただろうか? 三時間の後....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
い時は、お前達を勿体ない程の断じて真似てならないことだ!」 何に云ってるんだ、ペテン野郎! そう思って聞いていないものもあった。然し大部分は監督にそう云われる....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
をしないということが掟となっておりますので、何故というに下界人は、悪者で嘘吐きでペテン師で、不親切者で薄っぺらで、馬鹿で詐欺師で泥棒で、下等だからでございます…....
火薬船」より 著者:海野十三
のおれに人ごろしをさせた。しかもおれには、わけもなんにも知らせないで……。おれをペテンにかけやがった。正直者のおれを……」 巨人ハルクは、傷口の上を両手でけん....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
「さあ、少将閣下から、お先にお出でください。この中に、あなたを閉じこめるようなペテンはいたしませんよ」 リント少将は、いわれるまでもなく、まっ先に、戦車の外....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
と隧道が草にうずもれ、|大きな松、|小さな松――青苔で足が滑る。 森の入口、カペテントという野外カフェへ這入る。十七世紀の近衛兵営舎。門に一|風致。お茶一杯一....
初冬の日記から」より 著者:寺田寅彦
らぬ職業だと思われる。それはとにかくこの善良愛すべき社長殿は奸智にたけた弁護士のペテンにかけられて登場し、そうして気の毒千万にも傍聴席の妻君の面前で、曝露されぬ....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
が、すぐに民弥を振り返った。 「ご覧の通りの彼等の有様、人形の秘密を知った上で、ペテンにかけて買い取った様子、とうてい尋常では返しますまい。もうこうなっては止む....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
して何になるんだ」 だが彼女はますます笑い、ますます私をからかった。 「貴郎、ペテンに掛かったのよ。ええそうとしか思われないわ。でもどうしてこんなペテンに? ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
それは次郎君が自分で考えるだろう。」 「僕は、朝倉先生が考えろなんて言ったのが、ペテンだと思うんです。」 「ペテンだか、ペテンでないかは、朝倉先生自身のほかには....
次郎物語」より 著者:下村湖人
と、急に様子が変ったということについては、四人をはじめみんなも不審に思い、うまくペテンにかけられたのではないか、などというものがいたが、事情は間もなく判明した。....
春泥」より 著者:久保田万太郎
「いやだ、それァ嫌だ。」 「どうして?」 「そも/\のイキが気に入らない。人をペテンにかけるような、そんな。――第一チョコなんぞの中へ入ってるのが間違っている....