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「ライ麦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ライ麦の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
行った。コヴノの要塞にもう二十マイルという地点に接近した時であった。彼の大隊は、ライ麦の黄色く実った丘の上に、夜営を張った。その丘の六百メートルばかり右にも檜《....
ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
来た路をそのまま野原の方へあるきだしました。 そこらの畑では燕麦《えんばく》もライ麦ももう芽をだしていましたし、これから何か蒔《ま》くとこらしくあたらしく掘り....
ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
糖類脂肪などみな微妙《びみょう》な味覚となって感ぜられるのであります。もしパンがライ麦のならばライ麦のいい所を感じて喜びます。これらは感官が静寂《せいじゃく》に....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
とくつろぐのです。ネルロはその日の賃銀を得意そうに計算し、やがて、みんなそろってライ麦のパンに、牛乳やちょっとしたスープをそえて食べるのでした。 目をあげれば....
イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
分切り取られました。イワンは刈り取った草を妹にかき寄せるように言いつけて、今度はライ麦を刈りに行きました。イワンが鎌を持って行ってみると、れいのしっぽを切られた....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
い風景。そこには穀物が実ってはいるが、豊かではない。麦のあるべき処にみすぼらしいライ麦の畑。みすぼらしい豌豆や蚕豆の畑、ごく下等な野菜類の畑が小麦の代りになって....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
を開拓する、と非難されている。その結果として、焼木の灰から得られる肥料により常にライ麦が一作だけ良い作が得られるというので、それだけのために多くの若木が時に台な....
接吻」より 著者:神西清
染みの、さっぱり面白くない光景ばかりだった。右を見ても左を見ても、まだ背丈の低いライ麦の畑と蕎麦畑で、白嘴烏がぴょんぴょん跳ねているばかり。前方を眺めれば、見え....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しながら、緑色の大きな眼をぐるぐるさせて、ゆたかな牧草地をながめ、豊穣な小麦や、ライ麦や、蕎麦や、玉蜀黍の畑を見わたし、赤い実が枝もたわわになっている果樹園を見....
食道楽」より 著者:村井弦斎
一〇・五〇 〇・八〇 七四・三〇 〇・七〇 〇・七〇ライ麦 一四・三〇 一一・〇〇 二・〇〇 六七・四〇....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
みんなここで作らせるつもりでおいでになったでやす。 ですから最初は、米のほかにライ麦の麺麭を拵えるための裸麦とか、メリケン粉用の小麦……大麦……野菜もキャベツ....
」より 著者:神西清
使の台所へ上がり込んで来て膝をつく始末だし、前もって壁を破って一夜のうちに納屋のライ麦を二十俵も引いては行くし、それに人の話や新聞や悪天候が裏書きする一般の重苦....
かもめ」より 著者:神西清
フ ふむ。……それも結構ですが、しかし何に乗って行かれますかな、奥さま? 今日はライ麦を運ぶ日なので、男衆はみんな手がふさがっております。それに一体、どんな馬を....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
き途上であった。 両側の畑には穂に出て黄ばみかけた柔かな色の燕麦があった。またライ麦の層があった。トマトの葉の濃みどり、甘藍のさ緑、白い隠元豆の花、唐黍のあか....