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ラジオ体操
「ラジオ体操〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ラジオ体操の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鴎」より 著者:太宰治
がっても、そのまま、ただぶらんとさがっているだけで、なんの曲芸も動作もできない。
ラジオ体操さえ、私には満足にできないのである。劣等なのは、体格だけでは無い。精神....
「喝采」より 著者:太宰治
らしたる三円天国、死んで死に切れぬ傷のいたみ、わが友、中村地平、かくのごとき朝、
ラジオ体操の音楽を聞き、声を放って泣いたそうな。シンデレラ姫の物語を考えついた人....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
夜の世界には、いろいろ珍らしい出来ごとが後から後へと引切りなしに起っているのだ。
ラジオ体操のアナウンサーの声とともに起き、夜の気象通報とともに睡るような多くのT....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
!」 ラジオが叫ぶ一イ二イ三ンの号令に合わせて、課長は巨体をブンブンと振って、
ラジオ体操を始めた。彼は何とはなしに、子供のような楽しさと嬉しさとが肚の底からこ....
「わが町」より 著者:織田作之助
出て、すっかり疲れ切っていたが、しかし、他吉は夜が明けて路地の空地で行われる朝の
ラジオ体操も休まなかった。 そして、いつものように夕方から俥をひいて出て、偶然....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
いきなりエフ氏の右の耳に手をかけると、ぐっと下にひいた。すると、なぜかエフ氏は、
ラジオ体操をやるときのように、両足を左右へひらき、両手を水平にぱっとのばした。そ....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
ゲンヨクオヤスミナサイマセを云ったあとですよ。私は今朝|睡いところを、午前六時の
ラジオ体操に起され、それからこっちずうっとラジオのドラ声に悩まされているのですよ....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
すことだろう。隣りの部屋では、君の子供さんたちが、もう受信機のスイッチをひねって
ラジオ体操の音楽を鳴らしているのが聞えてくるだろうよ。あまり恐ろしい夢のことなん....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
た禁句禁句――のに、彼は目が覚めない。受信機のスイッチをひねって置けば、この辺で
ラジオ体操が始まり、江木アナウンサーのおじさんが銅羅声をはりあげて起してくれるの....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
ないようである。梵語やチベット語の辞書をひくのは健康に宜しく食慾を増進させ概して
ラジオ体操ほどの効果があるとはいうものの、辞書は体育器具として発売されたものでは....
「独房」より 著者:小林多喜二
る。) それが済むと、後は自由な時間になる。小さい固い机の上で本を読む。壁に「
ラジオ体操」の図解が貼りつけてあるので、体操も出来る。 独房の入口の左上に、簡....
「中毒」より 著者:織田作之助
かれるような悔恨と、捨てられた古雑巾のような疲労! 公園のラジオ塔から流れて来る
ラジオ体操の単調な掛声は、思いがけず焦躁の響きだったが、私は何もしたくなかった。....
「秋草」より 著者:島崎藤村
る夕方もすくなく、露の涼しい朝もすくなければ、暁から鳴く蝉の声、早朝からはじまる
ラジオ体操の掛声まで耳について、毎日三十度以上の熱した都会の空気の中では夜はあっ....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
んでいる自分を夢みたりする。 私は毎朝冷水摩擦をかかさず行なっているが、これは
ラジオ体操以上に体に効くようである。もう四十年もつづいている。私はこの世を去るま....
「わが町」より 著者:織田作之助
畳の上へごろりと転ると、もう鼾だった。 それ程疲れていても、しかし他吉は翌朝の
ラジオ体操も休まなかった。そして、いつものように俥をひいて出て、偶然通りかかった....