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一か八か
「一か八か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一か八かの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
間を、無聊から救ってくれたからでありましょう。しかし段々と競技をすすめて見ると、
一か八かの勝敗から、その日、その月の彼の運命が勝負の中に織りこまれて来るのを、喜....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
祭だ余「では余温の冷めぬうちに甘く見破る工夫が有るのか目「随分険呑な工夫だけれど
一か八か当て砕けるのさ余「夫にしても何う云う工夫だ目「工夫は唯だあの犬ばかりだ、....
「寛永相合傘」より 著者:林不忘
どころか、たいがいそれが的中していることは今日の成績が立派に証明している。よし、
一か八か、一つぶつかってやれ――こう十郎兵衛がしっかり肚《はら》をきめる前に、か....
「怪塔王」より 著者:海野十三
なことをしてなにをしようというのでしょう。 もちろんそれは、部下を助けるための
一か八かのこころみだったのです。 小浜兵曹長の用意はできあがったようです。 ....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
ように、うまい作戦をたてれば成功することもあるんだ。よし、やっぱり決死隊を作って
一か八か攻めてゆこう」 「それがいい。ばんざーい」 と、元気のいい隊員は両手を....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
して土間に下立ち、ハヤ懸金に手を懸けつ。 「ええ、た、た、たまらねえたまらねえ、
一か八かだ、逢わせてやれ。」 とがたりと大戸引開けたる、トタンに犬あり、颯と退....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
己のこれまでの経験じゃあ、魂なんてものは大したもんじゃねえ。己は魂って奴を相手に
一か八かやってみてやろうよ、ジム。ところで、お前はもう存分にしゃべったんだから、....
「青春論」より 著者:坂口安吾
ぬ。むしろ、かかる人々を憎み蔑むのである。大体、賭事というものは運を天にまかして
一か八かというところに最後の意味があるのである。サイコロとルーレットのようなもの....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
。かくなる上は運命でござんす。アタシひとりの生涯に春はとざされているか、風雲録は
一か八かでござんすな。アタシは誰もうらみません。また必要以上の要心もいたしません....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
数的には不可能きわまるものなんです。それを承知でやりぬくのが、賭というものです。
一か八かじゃないのね。いつも、一。最後の時まで、一にはったら、一だけ」 大庭長....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
らない。ダンディ埠頭にはもうおそらく帰れぬだろうなあ。今度という今度は、いよいよ
一か八かだ。われわれの北の方には鯨がいたのだ。わしは檣頭から汐を噴いている鯨のや....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
城の塔を「恋の塔」と呼んでいると。 『占めたッ』とルパンは膝を打った。『よしッ、
一か八か、俺もドーブレクの恋の相手に、あの断崖を登ってやろう』 その夜、グロニ....
「アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
ました。ですから彼女にとっては、アッタレーアの幹にいよいよ優しくまつわりついて、
一か八か試みられようとしているその幸福を、自分もどんなに愛しているか、どんなに望....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とを明かして一つ日本人の勇気を示そう。それからどうなろうとも名誉ある法王の御前、
一か八かやって見ようという考えであったです。ところが幸いにシナ語のお話は別段され....
「俗臭」より 著者:織田作之助
一の場合を顧みてこの際児子兄弟合資会社を設立しようといった。後顧の憂いがあっては
一か八かの勝負は出来ぬ。それに、毛利元就の教訓。 「千恵造も仲間にしてやれ」 ....