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一の人
「一の人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一の人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
、思いをさまよわせずにはいられないたちの人である。自分の芸術に没入することは、第
一の人のようにあることはどうしてもできない。自分の実生活と周囲の実生活との間に或....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ましてははるかに日本以上であります。その一例を挙《あ》げますれば日本国の二十分の
一の人口を有するデンマーク国は日本の二分の一の外国貿易をもつのであります。すなわ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
。全力を尽してそれを活きよう。そういう見方によって生きる人はリアリストだ。 第
一の人は伝説に、第二の人は理想に、第三の人は人間に。 この私の三つのイズムに対....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
当局の調査も、新聞の報ずるところとは大した相違がなかった。無論、現場付近にいた唯
一の人間である儂は、調査委員会の席上で証言をさせられてこんなことを云った。『青軍....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
り出すことにあった。俺は旦那どのが、梯子の上で嬉しそうに笑っているのに感付いた唯
一の人間だったかも知れない。若い男は、彼の手を離れて、コンクリートの床の上に叩き....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
頓には出なかった。意外とも意外、その芝草の上に立っていたのは誰あろう、いま都下第
一の人気もの、竜宮劇場のプリ・マドンナ、赤星ジュリアその人だったからである。 ....
「蠅男」より 著者:海野十三
午後三時半にはゆっくりこのホテルに入れる筈である。なにしろ午後にホテルについた唯
一の人物であるから、よく調べなければ承知できない。 「これはどんな風体の客人です....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
て、いかなる術も彼女の中身に現実の人間を詰めかえる術は見出しにくいと思うほど、復
一の人生|一般に対する考えも絶望的なものになって来て、その青寒い虚無感は彼の熱苦....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
人までこの道に躓いて生命を滅したものを持つかの女は、一家中でこの道に殉ずる最後唯
一の人間と見なければならなかった。木の芽のような軟い心と、火のような激情の性質を....
「地球要塞」より 著者:海野十三
とについて、怪放送を行っていた疑問の人物があったが、あの人物こそ、このX大使と同
一の人物なのではなかろうか。 彼は、私に、奇妙な質問を発し、人類は、「地球に於....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
んな早業をやったか。無電機をこわしたのも、もちろん無電技士をなぐりつけた犯人と同
一の人物にちがいない。――というと、正太という少年のことだが、あんなかわいい顔を....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
手蹟はいつも同一で、一見その人と知ることができた。彼は私にとりて一の実在であり、
一の人格であり、その性情は、私が地上で接触する人間と同様に、顕著なる一つの輪廓を....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
満足して勝ち慢って立去る。阿Qは悟った。乃公は自ら軽んじ自ら賤しむことの出来る第
一の人間だ。そういうことが解らない者は別として、その外の者に対しては「第一」だ。....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
、だから今だにこの人を覚えている。 孔乙己は立飲みの方でありながら長衫を著た唯
一の人であった。彼は身の長けがはなはだ高く、顔色が青白く、皺の間にいつも傷痕が交....
「西航日録」より 著者:井上円了
ところで天然の性を養う。カント先生の学と徳はともにくらべるものはない。私は西欧第
一の人と称している。) プレゲルはカント先生の墓畔に流るる川なり。 同日、午....