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「一七日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一七日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
。彼女は父の病いを癒したい一心に、おそろしい夜道を遠くかよいつづけた。 しかし一七日《いちしちにち》の後には、藻に頼もしい道連れができた。それはかの千枝松で、....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
もせずに暮した。 今日はあれからちょうど七日目《なぬかめ》である。禅家などでは一七日《いちしちにち》を限って大悟して見せるなどと凄《すさま》じい勢《いきおい》....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
存のあろう筈はなかった。かれはその日からすぐに祈祷をたのむことになったが、行者は一七日のあいだ日参しろと云った。久次郎は勿論その指図通りにした。初めの三日は昼の....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
上、そこでついに焚殺の刑を宣告された。刑の執行されたのはブルノが五二歳の春二月の一七日であった。当時アテンにおけると同じような精神がローマを支配していて、しかも....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
え、もうちっとだわ。――あの……それでお医者様が手放したもんですから、照吉さんが一七日塩断して……最初からですもの、断つものも外に無いの。そして願掛けをしたんで....
正義と微笑」より 著者:太宰治
「そうですね。」 ひとたまりも無かったのである。ああ、人生は単調だ! 五月一七日。月曜日。 晴れ。また蹴球をはじめている。きょうは、二中と試合をした。僕....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
したい! 折入ってお願いは、相叶うことならば、お台所の隅、お玄関の端になりとも、一七日、二七日、お差置きを願いたい。」 「本気か、これ、おい。」と家主が怒鳴った....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
より、ほとんど一月ばかりの間帯を解きて寝しことあらず、分けてこのごろに到りては、一七日いまだかつて瞼を合さず、渠は茶を断ちて神に祈れり。塩を断ちて仏に請えり。し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「抑々《そもそも》当流ノ元祖戸田清玄ハ宿願コレ有ルニヨツテ、加賀国白山権現ニ一七日ノ間、毎夜|参籠《さんろう》致ス所、何処《いづこ》トモナク一人ノ老人来リ御....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
日々々と看病に其の日を送り、命数尽きて母は歿りましたゆえ、今日母の葬式を済まし、一七日経ちたる上は卑怯未練なる彼の蟠龍軒を捜し出して、只|一打と思い詰めたる時こ....
多神教」より 著者:泉鏡花
…今日は昼から籠ったか。真直に言え、御前じゃぞ。 お沢 はい、(間)はい、あの、一七日の満願まで……この願を掛けますものは、唯|一目、……一度でも、人の目に掛り....
松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
う、七十の老女が後見人になり、縁類の某海軍中将がその管理人になった。そして彼女の一七日がすむと、雪深い故郷の信州へと帰っていった。残された建物――旧芸術倶楽部―....
雪の透く袖」より 著者:鈴木鼓村
て、さて静かにいうには、今当山に訪れたものは、お前|達も兼て知っておる通り、この一七日前に当山に於て葬礼の式を行った、新仏の○○村の豪家○○氏の娘の霊である、何....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ぬとはいえ。なお手紙の見出しは出版社の促しに由るものである。 一九三八年一一月一七日 倉田百三 大正三年(一九一四) 退学直後 あなたはどんな正月を....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
。貞応二年二十六のとき、出家しようかと思いつめて慈円になだめられ、日吉に参籠して一七日の間に千首歌を詠んだ。これが『為家千首』といって、今も『群書類従』に入れら....