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一世
「一世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
野菜になると、豌豆《えんどう》と蚕豆《そらまめ》も見わけられないのです。もっとも
一世紀より前の野菜だけは講義の中《うち》にもはいりますがね。」
僕「じゃどこの....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
じょう》、赤いモロッコ皮の椅子《いす》や長椅子、壁に懸《か》かっているナポレオン
一世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒檀《こくたん》の大きな書棚、鏡のついた大理石の....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
射性物質やこれらに関する諸法則の知識の導入などを考慮してみれば、天秤は当然最後の
一世紀の勝利の方に傾くのである。もっともこのような比較をするには我々は余りに時代....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、ポルトガル、オランダを破り、次いでナポレオンを中心とするフランスに打ち克って、
一世紀の間、世界の覇者となっていた英国は、最後にドイツ民族との決勝戦を迎えたので....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
来方は我にもあり、ただ御身は髪黒く、顔白きに、我は頭蒼く、面の黄なるのみ。同
一世の孤児よ、と覚えずほうり落ちた法師自身の同情の涙の、明の夢に届いたのである。....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
りと胸を縮めて、 「ああ、業は誇るまいものでござる。 舞台の当日、流儀の晴業、
一世の面目、近頃衰えた当流にただ一人、(古沼の星)と呼ばれて、白昼にも頭が光る、....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
神はますます視野から亡び去つて行く。こうしてコチコチの息の詰まりそうな精神状態が
一世に彌漫してしまうのである。 こういえばある人たちはおそらく眉を逆立てて、今....
「取舵」より 著者:泉鏡花
取ッたから、今度|息子に艪を譲ッて、いよいよ隠居をしようという、この日が老船頭、
一世一代の漕納だというんだ。面白かろう。」 渠の友は嗤笑いぬ。 「赤飯を貰ッた....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
も、一八一五年三月七日の条に、「ボナパルトが、再び自由を得た(すなわちナポレオン
一世がエルバ島を脱出したことを指す)由なるも、自分は政治家でないから別に心配もし....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
の、水の底へも潜ろうと、(ことづけ)をしたのであろう。 この歌は、平安朝に艶名
一世を圧した、田かりける童に襖をかりて、あをかりしより思ひそめてき、とあこがれた....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
かなんでもないが、昨日死んだ仲間の画は実に大したものだ、もしそれが世間に出たら、
一世を驚かすだろうと、一生懸命になって吹聴したんだ。いかもの食いの名人だけあって....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
世の中のことではあるまい。 髯ある者、腕車を走らす者、外套を着たものなどを、同
一世に住むとは思わず、同胞であることなどは忘れてしまって、憂きことを、憂しと識別....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
のが自由に求められることになっているが、今より十数年前は予約出版の円本が流行して
一世を風靡したのである。この流行によって学芸が一般に普及した功績は認めねばならぬ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
事を知らず、今まで棄置きたる不念さよ。もし下枝等の死したらんには、悔いても及ばぬ
一世の不覚、我三日月の名折なり。少しも早く探索せむずと雪の下に赴きて、赤城家の門....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ん一八七〇―七一年の普仏戦争中もビスマーク、モルトケ間は不和を生じ、ウィルヘルム
一世の力に依り辛うじて協調を保っていたのである。 しかしモルトケ作戦の大成功と....