一二[語句情報] » 一二

「一二〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一二の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
上へ蹴倒《けたお》した。不意の救いに驚いたのであろう、阿濃《あこぎ》はあわてて、一二|間《けん》這《は》いのいたが、老人の後《しりえ》へ倒れたのを見ると、神仏《....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
した。……… 玄鶴はお芳を囲い出した後、省線電車の乗り換えも苦にせず、一週間に一二度ずつは必ず妾宅《しょうたく》へ通って行った。お鈴はこう云う父の気もちに始め....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
いると、妻は台所で釜の飯を移している。――その上へ家がつぶれました。それがほんの一二分の間の事で、まるで大風のような凄《すさ》まじい地鳴りが襲いかかったと思いま....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
実だった。娘はこの時すでに婿を迎えて、誰も羨むような夫婦仲であった。 こうして一二年の歳月は、何事もなく過ぎて行った。が、その間《あいだ》に朋輩は吉助の挙動に....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ねて敵打の場所と定めた祥光院《しょうこういん》の門前へ向った。ところが宿を離れて一二町行くと、甚太夫は急に足を止めて、「待てよ。今朝《けさ》の勘定は四文《しもん....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
ですか。」 私は椅子へかけると同時に、我知らず怪しい声を出した。田代君は私より一二年|前《ぜん》に大学を卒業した、秀才の聞えの高い法学士である。且《かつ》また....
沼地」より 著者:芥川竜之介
い、消息通を以て自ら任じている、――新聞の美術記者である。私はこの記者から前にも一二度不快な印象を受けた覚えがあるので、不承不承《ふしょうぶしょう》に返事をした....
大川の水」より 著者:芥川竜之介
るがゆえに、「東京」を愛し、「東京」あるがゆえに、生活を愛するのである。 (一九一二・一) その後「一の橋の渡し」の絶えたことをきいた。「御蔵橋の渡し」の廃《すた》れるのも間があるまい。....
」より 著者:芥川竜之介
たばたえき》附近の踏切《ふみきり》を通過する際、踏切番人の過失に依《よ》り、田端一二三会社員|柴山鉄太郎《しばやまてつたろう》の長男|実彦《さねひこ》(四歳《し....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
。それからそこに腰を下《おろ》して、寂しい水面《みのも》へ眼を送った。湖には遠く一二点、かいつぶりの姿が浮んでいた。 すると彼の心には、急に悲しさがこみ上げて....
少年」より 著者:芥川竜之介
を膝《ひざ》に、きょろきょろ窓の外を眺めている。すると乗客の降り終るが早いか、十一二の少女が一人、まっ先に自働車へはいって来た。褪紅色《たいこうしょく》の洋服に....
追憶」より 著者:芥川竜之介
と母の言ったのを覚えている。雀色時という言葉はそのころの僕にも好きな言葉だった。一二 灸 僕は何かいたずらをすると、必ず伯母につかまっては足の小指に灸をすえら....
歯車」より 著者:芥川竜之介
、ベッドをおりようとすると、スリッパアは不思議にも片っぽしかなかった。それはこの一二年の間、いつも僕に恐怖だの不安だのを与える現象だった。のみならずサンダアルを....
飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
ったか、「芋の露連山影を正うす」と間違えて僕に聞かせたからである。 しかし僕は一二年の後、いつか又「ホトトギス」に御無沙汰をし出した。それでも蛇笏には注意して....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
あって、王立協会の会員であったので、この人に連れられて聞きに行ったので、時は一八一二年二月二十九日、三月十四日、四月八日および十日で、題目は塩素、可燃性および金....