» 一人ぼっち

「一人ぼっち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一人ぼっちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
は元気も出てきました。望も出てきました。けれどもそれはしばらくの間でした、自分が一人ぼっちで見知らぬ国へゆくと思うと急に心が苦しくなってきました。 船は白い波....
或る女」より 著者:有島武郎
かの力で流れて行くべき先に流れて行くだろう。そしてしまいにはだれでも自分と同様に一人ぼっちになってしまうんだ。……どの人を見てもあわれまれる……葉子はそう思いふ....
碁石を呑んだ八っちゃん」より 著者:有島武郎
る震えて、八っちゃんの顔が真紅で、ちっとも八っちゃんの顔みたいでないのを見たら、一人ぼっちになってしまったようで、我慢のしようもなく涙が出た。 お母さんは僕が....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ね河岸へ大層着いたそうで、鮪の鮮しいのがあるからお好な赤いのをと思って菊ちゃんを一人ぼっちにして、角の喜の字へ行くとね、帰りがけにお前、」と口早に話しながら、お....
式部小路」より 著者:泉鏡花
、家が焼けても、まるで顔を見せないんだもの。 お前、おっかさんが亡なっては、私一人ぼっちじゃないか。人形町の内が焼ければさ、私はどこにも行く処がないじゃないか....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
雪の死は私をかえってはやり立たせた。お雪のとむらい合戦にでも出かけるように、再び一人ぼっちになって私は、つるから放たれた矢となって、京城をさして突っ走ったのであ....
素晴しい記念品」より 著者:大倉燁子
もなく可愛がっていた犬が死にました。姑も三四年前に亡くなりまして、私は遂々たった一人ぼっちになってしまいました」 池谷進吾さんは私共の藩主の従弟である。人の好....
富士」より 著者:岡本かの子
翁はときどき、ひょんなところで、ひょんな憩い方をしていると、苦笑して悩みつつある一人ぼっちの自分を見出すのであったが、なかなか腰は上げ悪《にく》かった。 東国....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
途中、熊谷の宿屋で男の胴巻をひっさらって姿を隠してしまったんです。捨てられた男は一人ぼっちになって信州へ落ちて行くところを、妙義の町でわたくし共に追い付かれて、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
それからな……」と、半七は何事かをささやいた。 「あい、ようがす。だが、お前さん一人ぼっちでこんな所にいて……。なにが出て来るか判りませんぜ」 「はは、大丈夫だ....
深川女房」より 著者:小栗風葉
そうに思われるし、と言ってほかに力になるような親内らしい親内もないものだから、私一人ぼっちで本当に困ってしまったんだよ。そこへちょうど吉新の方から話があって、私....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
云えば、たぶんこれでしょう」と鎮子は相変らず皮肉な調子で、「その間私が、この室に一人ぼっちだったというだけの事ですわ。しかし、どうせ疑われるのなら、最初にされた....
世相」より 著者:織田作之助
のために一所懸命やろうと思っていたが、到頭その機会が来た、自分は今までの世の中に一人ぼっちだという寂しさからつい僻みが出てやけも起したが、これからは例え二階借り....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
出してつらがっています。はずかしくなりました。そればかりか、おじいさんは、たった一人ぼっちですがおかあさんには四人も娘がいて、なぐさめてくれます。ほんとに、おか....
アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
切ない思いをしていたのに、今ではなおのこと切なさが募るのでした。彼女はまったくの一人ぼっちだったのです。彼女はほかの草木の頂きを六間ちかくも抜いてそびえていまし....