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一人相撲
「一人相撲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一人相撲の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「橡の花」より 著者:梶井基次郎
かい心で見なければいけないと思いました。然し調和的な気持は永く続きませんでした。
一人相撲が過ぎたのです。 私の眼がもう一度その婦人を掠《かす》めたとき、ふと私....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
はその生徒の英雄を気取った、威嚇的な態度に対する義憤から、飛び出してみたものの、
一人相撲の感があった。 (うまい時に飛び出して反吐を吐くところを誰にも見つけられ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。独仙君はいつの間《ま》にやら、床の間の前へ退去して、独《ひと》りで碁石を並べて
一人相撲《ひとりずもう》をとっている。せっかくの逸話もあまり長くかかるので聴手が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にも筋肉にも充ち満ちているのだが、相手が例の如法闇夜の中にあるから、離れて見れば
一人相撲を取っているとしか見られません。ややあって、米友はものの五間ほど一散に飛....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
を起こして、一人っきりの家で髪をかきむしったり、茶碗をぶつけて割ったり……それも
一人相撲と気のついたあげくは、通りがかりの屑屋を呼んであのこけ猿の茶壺を二束三文....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
挨拶をしていないということであります。 「友さん、何をしているの、イヤな友さん、
一人相撲の真似《まね》なんか、およしなさいよ」とかなんとか、呼びかけなければなら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いであり、猫八であり、砂文字《すなもじ》であり、鎌倉節の飴売《あめう》りであり、
一人相撲であり、籠抜けであり、デロレン左衛門であり、丹波の国から生捕りました荒熊....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
女性に、目くもって勝手に幻影を描いて、それまで磨いてきた哲学的知性もどこへやら、
一人相撲をとって、独り大|負傷をしたようなものだ。これは知性上から見て恥である。....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
もなく役儀の表、充分に監視したいとはあせるものの、さて相手を知らないのでは暗中の
一人相撲、的なしに弓を射るようなもので、警戒しようにも、全然策の施し方がなく、こ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
「や、親分、どうしましたえ。」 佐平次が飛んで出た。 「転んだ。白痴《こけ》の
一人相撲。面目ねえ。」 鉄瓶の湯がちんちん沸いて、佐平次の心尽し、座蒲団が三つ....
「伝通院」より 著者:永井荷風
《はら》んだのだと噂しているのを聞いた事がある。 これも同じ縁日の夜《よ》に、
一人相撲《ひとりずもう》というものを取って銭を乞う男があった。西、両国《りょうご....