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一仕事
「一仕事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一仕事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
《おやじ》の三回忌に当るものだから。」
「そりゃ大変だな。君の国じゃ帰るだけでも
一仕事だ。」
「何、その方は慣れているから平気だが、とかく田舎の年忌《ねんき》と....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
き難い目前の仕事に逐われてはそのままになる。見舞の手紙見舞の人、一々応答するのも
一仕事である。水の家にも一日に数回見廻ることもある。夜は疲労して座に堪えなくなる....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
一 「満蔵満蔵、省作省作、そとはまっぴかりだよ。さあさあ起きるだ起きるだ。向こうや隣でや、もう
一仕事したころだわ。こん天気のえいのん朝寝していてどうするだい。省作省作、さあさ....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
ッとする不気味さを感じた。――サイドに、波が鳴り出した。 次の朝、八時過ぎまで
一仕事をしてから、監督のきめた船員と漁夫だけ四人下へ降りて行った。お経を前の晩の....
「超人間X号」より 著者:海野十三
四階へ飛びあがっていった。 機械人間《ロボット》の正体 「やれやれ、これでやっと
一仕事かたづいたわい」 機械人間操縦室を占領した、怪機械人間の一隊は、さすがに....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
ように無駄をしないように、囚人としての心の環境から考えの中に入れてするのは本当に
一仕事です。その骨の折れる差入れの仕事でも、Gは「これほど骨の折れることはない」....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
しばらく人待顔に彳んだのは誰がためだろう。――やがて頭巾を被った。またこれだけも
一仕事で、口で啣えても藤色|縮緬を吹返すから、頤へ手繰って引結うのに、撓った片手....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
うな傾向もないし、シンから疲れているようなところもないせいかも知れない。 じゃ
一仕事してこようや、と云って、酔いの少いのが、三人ぐらい、曲げ残りの制服や筒袖を....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ですが、梯子を掛けたり、屋根に上ったりして、高い枝から実を取って遣るのでしょう。
一仕事でございましたよ。」曾乃刀自はこういって、娘の静代を顧みて、いかにも同感に....
「虎」より 著者:岡本綺堂
うして連れて帰ったか、そこまでは聞き洩らしたが、その大猫を江戸まで抱え込むのは、
一仕事であったに相違あるまい。ともかくも本所の家へ帰って来ると、弟の幸吉はその猫....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
自然で、詐欺師と豪奢な生活をし、またぜイタクの反面、ホテルの支払いに苦しんだり、
一仕事企んで切りぬけたりしていれば、それ相当の女らしくなるのも当然。捕えられて「....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
それに、こいつ案外すばしこいとこがある。今日ちょっと仕込んだだけで、ちゃんともう
一仕事しよった」 「あ、この端た金が……」 そうなの? ……と、お加代は唖の娘....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
うだ、それで取りこんでいるが夕方来てくれ、紹介しようというんだ。……とにかく俺は
一仕事してくる、誰か来てるようだから。君は本でも読んでいたまえ」こう言って室を出....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
尾越は女のような優男だ。顔ばかりでなく、悪人だがどこか優しいところがあるとみえて
一仕事やるとね、早速ニュースに出た哀れな家庭へ現われて、ほどこして行くんだ。だか....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
を始めたので早速仲間入りをする。実君一人は別山の頂上を指して先へ登ってしまった。
一仕事した後の疲れといったような軽い懶さがすぐ眠りと連れ立って、ともすればこの肉....