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一任
「一任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
ま、さも魔術の名人らしく、横柄《おうへい》にこう答えました。
「じゃ、何でも君に
一任するから、世間の手品師《てじなし》などには出来そうもない、不思議な術を使って....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
日の問題であろうと、我々自身の時代たる明日の問題であろうと)、まったく父兄の手に
一任しているのである。これ我々自身の希望、もしくは便宜《べんぎ》によるか、父兄の....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
撃を受け、英軍は本国へ逃げかえりました。英国が本気でやる気なら、本国などは海軍に
一任し全陸軍はフランスで作戦すべきであります。英仏の感情は恐らく極めて不良となっ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
では、地方官公吏の追放の実施でさわいでいる。電産のストライキは、末広巌太郎博士へ
一任となったらしい。全教組は教全組とは別歩調にて文相へ「六百円最低承認に欺瞞あり....
「地球盗難」より 著者:海野十三
当分のうち、村人には知らせない方がよいのだ。そう決心した彼は、岩蔵に河村の看護を
一任したのだった。 「……ナーニ大丈夫ですよ。傷の手当てさえして暫く安静にさせと....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
があるから、仮に之を称して職業と呼んでおるが、総ての職業を通じて一貫しているは同
一任務の機械的反覆であって、同じ芸術家でも俳優は毎日同じ狂言を舞台で繰返している....
「断層顔」より 著者:海野十三
果、碇曳治ヲ隊員第四十号トシテ登録スルコトヲ、本会議ハ承認セリ。余事ハ交川博士ニ
一任シ、処理セシム。――なるほど、三日目に碇は隊員の資格を得たんだ。そして定員は....
「恐竜島」より 著者:海野十三
ては船を守る者がなくてはこまる。どうだろう、誰が船に残るか、誰が島に行くか、僕に
一任させてくれないか」 「ケンに
一任させよう。僕は賛成だ」 ダビットが一同の姿....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
過ぎず。素より今日のごとき国交際の関係あるに非ざれば、大抵のことは出先きの公使に
一任し、本国政府においてはただ報告を聞くに止まりたるその趣は、彼の国々が従来|未....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
しなければならぬ運命におかれていたのだ。小作地でさえそれは免れられぬ。もし地主に
一任しておくなら、つまりは小作料の騰貴でなければならず、でなければ、それこそ杉や....
「米」より 著者:犬田卯
まったのかい。」 「田か――田なんか俺ら植えねえつもりだ。今年は、はア、草っ葉に
一任と決めた。」 「でも、それでは『増産』という政府の命令にふれべえ。」 「仕方....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
一様に死田化して顧みなかったのだ。 水田ばかりではなかった。畑地をも彼は雑草に
一任してしまっていた。親戚のものは、わざわざ何回も「会議」を開いて彼に忠告した。....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
科学の教養のない道学先生に経営され、今日の監獄が牛頭馬頭に等しい無智なる司獄官に
一任される間は百年|河清を待つも悪人や罪人の根を絶やす事は決して出来ない。それよ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
しくすることを好む風がありて、船中にて運動会を組織し、会長、幹事を選定し、これに
一任して日々の遊戯の種類と時間とを定めしむるようにしてある。 乗客中、男子にし....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ち地金を現わして本国へ退却の色を見せる。若し英国が真に戦うならば本国は全く海軍に
一任し、あらゆる手段を尽してその陸軍を大陸に止むべきであった。英国の態度はベルギ....