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「一分銀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一分銀の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
《ゆ》くんだ、さ、喰った代《でえ》を此処《こゝ》へ置くぜ」 爺「あなた、これは一分銀で、お釣はござりませぬが」 男「なに釣は要らねえ、お前《めえ》にやっちま....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、香港ドルなどの洋銀をさす。それは民間に流通するよりも多く徳川幕府の手に入って、一分銀に改鋳せらるるというものである。 「わたしがこんな歌をつくったのはめずらし....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
持って迎えに来てくれといってあった。一年余の間無益な往反をして、貞固の盤纏は僅に一分銀一つを剰していたのである。 弘前に来てから現金の給与を受けたことのない渋....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
、仲間や重役の前を憚って顔と顔を見合せて居ります。気が急かれます故、新兵衞は突然一分銀を一掴みパラ/\と撒付けますと、それ金が降って来たと、餓虎の肉を争う如く金....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、幸吉が丹念に拵えたものを只で貰うは気の毒、これを彼児へお小遣いにやって下さいと一分銀を包んで師匠へ渡しました。 私は留守のこと故、その場の容子は見てはいませ....
明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
港場以外の内地通用を禁じられていたものだが、明治四年六月十六日から新円と旧銀貨(一分銀)の交換を開始するにあたって、一分銀三百十一個をもって新貨幣百円と交換改鋳....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
に平掌をあてて、わざと考えるふうを装いながら、にわかに、思いだしたように、鼻紙へ一分銀を一ツ包んだ。 「兄哥、これやホンの少しだけれど」 「いらねエや、お前は旅....