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一切り
「一切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
思うその心持から言えば、まだまだ彼は思うことを始めたばかりだ。しかしこの墓参りを
一切りとして身体《からだ》を休めたいと考えるほど、人知れず制《おさ》えに制えて来....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
が心に描く美的配合を目的に注意深く選択する。彼らは、もし絶対に必要の度を越えて万
一切り取るようなことがあると、これを恥とした。これに関連して言ってもよろしいと思....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
剣で果てるのだから切腹が当然だが、僕の方はそうはいかない、剣道が本職ではなし、万
一切り損なって、お前に最期の道を先立たれ、あとからのたうち廻って追いかけるなんぞ....
「根岸庵を訪う記」より 著者:寺田寅彦
でやっている楽隊が面白そうに聞えたからつい其方へ足が向いたが丁度その前まで行くと
一切り済んだのであろうぴたりと止めてしまって楽手は煙草などふかしてじろ/\見物の....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
しらえて、神に供えまた自分たちも食べる。すなわち稲扱きがみてればそれで田の仕事は
一切りが付くので、その日の幸福を記念せざるを得なかったのである。 今日は多分古....