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一列一体
「一列一体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一列一体の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
られるのならわしでありました。第三は俗称平牢と唱えられて、爾余《じよ》の囚罪人が
一列一体に投ぜられる追い込み牢でありますが、かくして刑の決まった者は、またそれぞ....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
し出せない。まあ一口に云うと獰猛《どうもう》だ。不思議にもこの獰猛な相《そう》が
一列一体の共有性になっていると見えて、囲炉裏《いろり》の傍《はた》の黒いものが等....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
あまり見っともいい者じゃない。いくら猫だって、そう粗末簡便には出来ぬ。よそ目には
一列一体、平等無差別、どの猫も自家固有の特色などはないようであるが、猫の社会に這....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
な連中を怨んだような語気はなかった。多分、新時代の有志とか、代議士とかいうものは
一列一体に太平の世に湧いた蛆虫ぐらいにしか思っていなかったのであろう。一依旧様、....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
った。大勢の弟子を取っている人でも、自分一人の楽みにしている人間でも老若を問わず
一列一体の厳格さでタタキ付けた。生半な喜多流を残すよりはタタキ潰した方が天意に叶....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
るほど、松林の海で、それも今風をうけて見渡すかぎり一様に横様になびいている。その
一列一体の姿勢には、それが渺茫としているだけに何やら空々たる趣きがあった。ちょう....
「それから」より 著者:夏目漱石
いな」と云った。 「無論嘘は書かない積りだ」 「いえ、僕の兄の会社ばかりでなく、
一列一体に筆誅《ひっちゅう》して貰いたいと云う意味だ」 平岡はこの時邪気のある....