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一同
「一同〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一同の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
の中で、どことなく、枯れた木の葉の匂《におい》がする。
「しかしです。」呂馬通は
一同の顔を見廻して、さも「しかし」らしく、眼《ま》ばたきを一つした。
「しかし、....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
季節が真夏から残暑へ振り変って、学校が始まって居た頃でございますが、私ども教員が
一同教員室の卓子《テエブル》を囲んで、番茶を飲みながら、他曖《たわい》もない雑談....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
護士は、老酒《ラオチュ》の盃《さかずき》を干《ほ》してから、大仰《おおぎょう》に
一同の顔を見まわした。円卓《テエブル》のまわりを囲んでいるのは同じ学校の寄宿舎に....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、今にも御手の扇が上って、御折檻《ごせっかん》くらいは御加えになろうかと、私ども
一同が胆《きも》を冷すほどでございましたが、それでも若殿様は晴々と、美しい歯を見....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
い興じていると見える。」
その声が夜空に消えた時、桶の上にのった女は、ちらりと
一同を見渡しながら、意外なほどしとやかに返事をした。
「それはあなたにも立ち勝《....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
突き倒した。その仕合には、越中守《えっちゅうのかみ》綱利《つなとし》自身も、老職
一同と共に臨んでいたが、余り甚太夫の槍が見事なので、さらに剣術の仕合をも所望《し....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
た。何故と云えば、斉広の持っている煙管は真鍮だと云う事が、宗俊と了哲とによって、
一同に証明されたからである。
そこで、一時、真鍮の煙管を金と偽《いつわ》って、....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
、すっかり退屈し切っていたから、話をする勇気も出なかったのである。
すると突然
一同の耳は、はっきりと意外な言葉を捉《とら》えた。
「わたしはおん教を捨てる事に....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
はあ、いや、あの話でございますか。人情と云うものは、実に妙なものでございます。御
一同の忠義に感じると、町人百姓までそう云う真似がして見たくなるのでございましょう....
「少年」より 著者:芥川竜之介
さようなら。わたしの降りる所へ来ましたから。では――」
宣教師はまた前のように
一同の顔を見渡した。自働車はちょうど人通りの烈しい尾張町《おわりちょう》の辻に止....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
は、その風の中に立って、もう一応、往来の右左を見廻した。そうして、それから槍で、
一同に左へ行けと相図をした。
二 田中宇左衛門
林右衛門《りんえ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
活学校に入りて活字をなすべしと、弱りたる気を自ら皷舞して活発に働きしゆえ、大いに
一同に愛敬せられ、思いの外の学者なりと称えられたり。 月日の経つは活字を拾うよ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
騒々しい音をたて、また古めかしい風見を、独楽のように、からから※していた。そこで
一同は、よく本などにあるように、何かかわった話をしてみたらどうだと云いだした。が....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
は牧師から完全に勝利をうばいとったような気がしたのだ。たしかに彼の声はほかの会衆
一同の声よりはるかに高らかに鳴りひびいた。そして、今でもその教会のなかでは妙にふ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
れていた頃、たまたま散策には少し寒いが晩秋の月のいい日に香椎の山で会が持たれて、
一同は久作さんの山家で気勢を上げたそうである。飲む程に喋舌る程に、熱を上げ、降り....