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一周
「一周〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一周の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
いけないよ」
父の手がおぬいの肩でかすかに震えはじめた。
父が首尾よく部屋を
一周して病床に腰を卸《おろ》すと親子三人はひとりでに手を取り合っていた。そして泣....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
きにできていた。この星の光は強くて、暗夜には物の陰影を投げるほどであり、またその
一周の周期はかなり短くてわずかに五八四日(すなわち、一・六年)である。文化の進歩....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ならず、かくの如き大威力の文明は一方、世界の交通状態を一変させる。数時間で世界の
一周は可能となり、地球の広さは今日の日本よりも狭いように感ずる時代であることを考....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
、ベンチを立つ、お蔦縋るようにあとにつき、双方涙の目に月を仰ぎながら徐にベンチを
一周す。お蔦さきに腰を落し、立てる早瀬の袂を控う。 お蔦 あきらめられない、もう....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
の身とはなり果てつ、知れる人の嫁入れ、婿|娶れと要らざる世話を懊悩く思いて、母の
一周忌の終るとともに金沢の家を引払い、去年よりここに移りたるなり。もとより巨額の....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
、と小松原は投に出て、身動きもしないでいれば、次第に寝台の周囲を廻って、ぐるりと
一周りして枕許を通る、と思うと、ぐらぐらと頭を取って仰向けに引落される――はっと....
「風波」より 著者:井上紅梅
出さない」と言った時から、いささか機嫌を損じて卓のまわりを歩き出し、この時すでに
一周し完って話を引取った。「棒を恨んで人を打つ。それがなんだ。大兵が今にもここへ....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
その絵はその後誰に貸したものか貸し忘れて残っていないのは残念です。 楳嶺先生の
一周忌でしたか三周忌でしたか、御苑内で遺作と一緒に弟子孫弟子の作品を並べたことが....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
……化払子に尾が生えつつ、宙を飛んで追駈けたと言わねばならない。母のなくなった、
一周忌の年であった。 父は児の手の化ものを見ると青くなって震えた。小遣銭をなま....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ることあり。眠中の歩行、これなり。今、二、三の例を挙ぐれば、夜中不時に起きて家を
一周し、また廐に至りて馬に乗り、また屋上にのぼりて仕事をなしながら自らこれを知ら....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
ち偶合論、また一つに偶中とも申します、偶然に暗合することであります。私は近来全国
一周を企てまして、昨年十一月以来、各県下を旅行いたしておりました。このごろちょっ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
これを行うも来たらざるなく、かつ、その来たるや迅速なり。また曰く、「その盆をして
一周せしめよ」と。このとき、盆全く
一周す。また曰く、「汝、狐なれば、この足(三本....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
。日本に続きて起こるものはシナおよびインドならん。文化の進歩、ここに至りて地球を
一周するなり。 政教子曰く、当時日本の物品大いに西洋に流行し、室内の装飾に日本....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
しろ南半球の地はなにごとも年若いのだから。) 果たしてしかりとせば、自ら南球を
一周し、各州各島の風土に接触して、その実況をわが民間に紹介するは、地方教育上今日....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
占むること。 ※ 決戦用兵器が飛躍的に発達し、特に飛行機は無着陸にて容易に世界を
一周し得ること。 右三条件はほとんど同速度を以て進みあるが如く、決して遠き将....