一夜作り[語句情報] » 一夜作り

「一夜作り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一夜作りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
《わた》しかけて、大きな空が、いつになく賑《にぎ》やかに見える。東の隅《すみ》に一夜作りの舞台《ぶたい》を設けて、ここでいわゆる高知の何とか踴りをやるんだそうだ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の諾否を尋ねると、御夏さんは笑いながら静岡には水瓜もあります、御医者もありますが一夜作りの御嫁はありませんよと出て行ったきり顔を見せなかったそうだ。それから老梅....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
、自然の暴虐に打ち壊されては、又立ち上り、一間々々と鉄道をのばして行く。途中に、一夜作りの「町」が、まるで鉄道の結びコブのように出来る。そして鉄道が進む、その先....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
餅や団子に捏ね入れて、草餅を作るそうだ、蓬のように色が好くはないが、味は宜いと。一夜作りの屋根――樅の青枝を解き施して、焚火に燻ゆらしてしまう、どんなに山が荒れ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
気を揃えると、場合によっては、せっかくの名興行師を塗りつぶすこともできるし、また一夜作りの千両役者を仕立てて、世間をオドカすこともできるのだから、お角の気象とし....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
二ノ俣川との合流点、小屋というても、小丸太五、六本を組み合せ、小柴を両側にあてた一夜作りのもの、合羽でもないと雨露は凌げぬ、水や燃料は豊富だが三、四尺も増すと水....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
せん。私が卑近な平易な句作法をお話しいたしたことは、晦渋な迂遠な俳論をして諸君を一夜作りの大家にするよりも、諸君の良友をもって自らを任じておるゆえんだと考えるの....