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一夫一婦
「一夫一婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一夫一婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
昔から結婚難であった。彼等は、少なくとも世間からレッキとした夫婦関係と見做される
一夫一婦制度に則った性生活には、容易に近づくことが出来なかったのである。之は要す....
「読書法」より 著者:戸坂潤
濃まやかな思いやりでこの階級社会の塵にまみれた愛慾の葛藤を打診している。「新しい
一夫一婦」、「夫婦が作家である場合」、「インガ」(「ソヴェート文学に現われた婦人....
「新しい一夫一婦」より 著者:宮本百合子
であることは実に興味深い事実であると思う。 ソヴェト同盟における新しい内容での
一夫一婦制の確立は、男女の日常生活に作用する社会関係全体が、彼ら自身の犠牲多い積....
「男女関係について」より 著者:大杉栄
あるということが、どうしても君には話すことができなかった。君には、排他的の厳重な
一夫一婦という、一種の理想があった。そこで君は、しきりと僕に、他のいっさいの女を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
き道徳が、公然と行われました。欧羅巴《ヨーロッパ》では今日、宗教の関係で、表面は
一夫一婦ということが厳重に守られているけれど、内面は必ずしもそうではない、一夫一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
われていますが、我々の将来も、あれで行けるものか、或いはまた一人一家、少なくとも
一夫一婦毎に一棟を分つという近代の行き方に則《のっと》らねばならないか、我々の植....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
だった。凡て肉体に関するものは、一時的で皮相で無価値なものだと思った。この思想は
一夫一婦主義の家庭生活とよく調和した。私は若い女性と一緒に談笑しても平気だったし....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
乱不品行は直接に妻の権利を害するものにして、固より同日の論に非ず。抑《そもそ》も
一夫一婦家に居て偕老同穴は結婚の契約なるに、其夫婦の一方が契約を無視し敢て婬乱不....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
るものである。この天然と生命との機微を無視するキリスト教的、人道主義は、簡単に、
一夫一婦の厳守を強制するのみで、その無理に気がつかない。それは夫婦というものが、....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
に燃えるような熱をもっていたから、そういうようなことが起こったのであります。私も
一夫一婦ということを考えたのでありますが、そういうように無難にやっている。恋愛に....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
の結果として、彼によれば、女子の独身は抑止され、そして人口は、一夫多妻によって、
一夫一婦の四倍の比率で増加する1)。しかもなおこの四倍の増加にもかかわらず、アラ....
「悲願に就て」より 著者:坂口安吾
る恋愛の習慣的な見解というものが、これは又不当に肉体を割引している。あるいは又、
一夫一婦制というものに対する我々の事実上の反逆にも拘らず、我々の頭の中の生活は常....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
その婚礼もネ。少し取込みがありまして。まだ公《おもてむき》にはいたしませんがネ。
一夫一婦の大礼もあげ。私しの財産でこの家も買いましたし。召仕いの者も皆里から連れ....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
いかなるものぞと論究して未だ定まらざるほどの次第なれば、まして男女の内行に関し、
一夫一婦法と多妻多男法と、いずれか正、いずれか邪なる、固《もと》より明断《めいだ....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
るに福沢先生を証人に立てて外国風に契約を交換す結婚の新例を開き、明治五、六年頃に
一夫一婦論を説いて婦人の権利を主張したほどのフェミニストであったから、身文教の首....