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一季
「一季〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一季の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
知っているので、いずれそのうちにいい折りを見てもう一度詫びを入れてやろう。これが
一季半季の渡り奉公というではなし、児飼いから馴染みの深い奉公人である。一旦は腹立....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いた。 「いや、判りました」と、半七はうなずいた。「成程。おっかさんの云う通り、
一季半季の渡り中間なんぞは格別、かりにも侍と名の付いている用人や家来たちが、あと....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
生運動」としての学生野球とこの企業としての学生野球との矛盾を折衷しようと試みた。
一季制案がその一例だったのである。処が学生野球の必然性は、すでに崩壊しつつある学....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
くは喫烟禁止令の初めであろう。 この後《の》ち慶長十七年八月に至って、幕府は、
一季居、耶蘇教、負傷者、屠牛《とぎゅう》に関する禁令とともに、煙草に関する禁令を....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
へ出ると到るところに植民住宅というのがある。ちいさな田園に小さな家が建っていて、
一季節四百クロウネで夏のあいだ労働者の避暑に貸す。そして、二十年経つと家も土地も....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
が毎日ぞろぞろと繋がって来る筈がない。けさ三羽の仔鷲が相前後して飛んできたのは、
一季に一度ぐらいの異例といってよい。それを撃ち洩らした以上、この後は三日目に一羽....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
来チベットの耕田部では霰を一番恐れて居るのである。特に夏の間に霰が降りますと一年
一季あるいは二年
一季の収穫の麦あるいは小麦をその降霰のためにすっかりと荒らされて....
「望郷」より 著者:服部之総
海の幸、いわしもにしんも、昭和十三、四年いらいよりつかなくなって、漁師のせがれを
一季二万円で十勝《とかち》の農家に出稼ぎさせるような昨今の状況だという。松前方面....
「三国志」より 著者:吉川英治
けています」 「天子の華燭の式典は一ヵ年、諸侯ならばそのあいだ半年、武士諸大夫は
一季、庶民は一ヵ月」 「その通りです」 「そうか。むむ……」と、呂布はのみこみ顔....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
んよりも、むしろ漢語でばかり物を考えようとした弊であろうと思う。例えば稲作作業の
一季の結末を、もとは日本語で何と謂ったか。こういう知れ切ったような問題を出してみ....