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一宗
「一宗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一宗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
れならば大衆は、多数のただの一部分乃至一小部分になって了って、大衆どころではなく
一宗派に終って了わざるを得ない。事実こうした大衆の概念が、一頃往々にして社会科学....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てこの寺に詣《もう》ずれば、浄土の往生疑いなしということ。 そこで、このお寺は
一宗一派のものではなく、このお寺の御本尊様は、日本の仏像の総元締、神様でいえば伊....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「女王ゑりざべすノ治世ニ於テ、英国教会ノ制度礼儀ニ一大改革ヲ施スベキヲ主張スル
一宗派起リ、教会ヲ清ムルヲ旨義トスルヨリ、コノ宗徒ハ自ラ称シテ『清教徒《ピユーリ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
以上の規則の中に、地上の人間に必要なる責務は、ほぼ尽されている。汝等は断じて、
一宗一派のドグマに屈従してはならぬ。理性と合一せざる教訓に盲従するのは、人間の恥....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。イエスが神人であるごとく、彼にとってはナポレオンは民衆人であった。
新たに
一宗教にはいった者のように、明らかにその帰依は彼を酔わしてしまった。彼はそこに飛....
「神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
きて精神病院へブチこむなんて大マチガイだよ。彼女を敬々しく連れて戻って、然るべき
一宗一派をひらきたまえ」 「なるほど、面白い着想ですね。先生が一肌ぬいで下さるな....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
固な信教団体を組織して Monophysites(キリストの神人合一性を主張する
一宗派)を形づくっていたことを考え、ひそかに敬意を感じながら石段をあがり、もとの....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
言、天台と仏教だけでも三宗を転々としたほどの山師的、唯我的な男であるから、自分が
一宗をひらきたいということは彼の念願であるに相違ない。と云って、新たに
一宗をひら....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
もって現われた。 そうして茅野雄に対しても、伯父甥として対しようとはしないで、
一宗の祖師が一介の信者へ対するような態度で対した。 で、茅野雄はある時のこと、....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
アナ・サウスコット(一七五〇―一八一四)。もと女中であったが、後に宗教狂となり、
一宗派を創立し、押韻の予言を述べ、奇蹟を行う風をし、自分をヨハネ黙示録第十二章に....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
念。斯かる例を見るからは、最早や如何なる怨魔出で来るとも、退散させて弥陀の念仏。
一宗再興疑いなし。出来したぞ堅田の源右衛門。この上は心よく、親鸞影像を戻し返して....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
田)がある。とにかく学問としての仏教を各宗共に大学校をおいて研究している。日本で
一宗派を開くに一切経を読みこなして、仏一代の教えを判別して分類し、自分は何れの部....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
を喜ぶ。 友人、船中にありて問うて曰く、仏教は必ずしも肉食妻帯を禁ずるをもって
一宗の要旨とするにあらず。しかるに、今日の宗旨の肉食妻帯せざるものをもって真の仏....
「法然行伝」より 著者:中里介山
の阿闍梨|実範《じちはん》が深く法然の法器に感じて許可|灌頂《かんちょう》を授け
一宗の大事を残りなく伝えられた。 この実範という聖《ひじり》は東寺の流れで当時....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
位というものは、平安朝末までは帝王のほかにはあり得なかったのである。でなければ、
一宗を興す祖師のごとき人。それがいまや封建の組織がととのって、実朝のごときもまた....