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「一官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一官の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:ゴーゴリニコライ
て他に之無きことと同様、明々白々の事実にて候。鼻が突如としてその位置を離れ、或は一官吏の姿に変装し、或はついに本来の姿に返りて逃走するなど、こは貴女、ないしは貴....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に出で、虎の取るところと為《な》る、十八日すなわち自ら還り、説くに虎初め取る時、一官府に至り、一人几に憑《よ》るを見る、形貌壮偉、侍従四十人、いいて曰く、われ汝....
愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
吏部尚書となった者があって、それが大都から一封の書を送ってきたが、それには江南で一官職を授けるから上京せよと言ってあった。功名心の盛んな趙は、すぐ上京したいと思....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
と思いあわせ、私たちの記憶に刻まれる一事である。 明治初年に東京府のささやかな一官吏となった主人。やっと侍の妻になったかと思うと、もうその努力の結果は、歴史の....
社会時評」より 著者:戸坂潤
が多いということは、日本の医学の発達の証拠にこそなれ少しも恥しいことではない。第一官立の医学部乃至医科大学だけでも、他の学部乃至単科大学に較べて、その数が非常に....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
。依て百方其害を防ぐに忙きも、其効を見る事能わざるなり。 七月三日、一奇遇あり。一官吏来り泊す。伴氏と告ぐ。然るに予は先年|伴鐵太郎なる者を知れり。故に伴鐵太郎....
源氏物語」より 著者:紫式部
か、昔のことは今になって御批評の申し上げようもございません。私が大人になりまして一官吏の職を奉じますようになりましてから、私のために院がいろいろの注意を実例によ....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
の第六官に数えるべきものかもしれない。してみると煙草をのまない人はのむ人に比べて一官分だけの感覚を棄権している訳で、眼の明いているのに目隠しをしているようなこと....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
一劇団が、ある作家の脚本を上演したところ、登場人物たる某私立大学生の生活が、他の一官立大学生のそれに比して、あまり立派でない、どちらかといえば軽々しい風俗として....
食道楽」より 著者:村井弦斎
トという所にあり。非常に宏大なる建物にて一見牛乳屋とは見えず、どうしても厳然たる一官庁の如し。牛乳は一旦煮沸したる者を喞筒《ぽんぷ》にて三階に送り、其処にて氷を....
教育の最大目的」より 著者:新渡戸稲造
》して、文部当局を攻撃するが常なるも、これ甚だ無理の注文である。予が文部に属する一官吏たる小役故、敢て弁護を為《な》すにあらざるも、いずれの処《ところ》にかよく....
三国志」より 著者:吉川英治
は、ふかく恩を謝して、関羽、張飛を従えて、即座に、任地へ出発した。 もちろん、一官吏となったのであるから、多くの手兵をつれてゆくことは許されないし、必要もない....
三国志」より 著者:吉川英治
ご父祖はみな宰相や大臣の職にあられたのではないか。その子たる者が、何故、丞相府の一官吏となって、賤しき曹操の頤使に甘んじておらるるか、なぜ、廟堂に立って、天子を....
三国志」より 著者:吉川英治
定し去って、まるで顔でも洗って来給え、といわぬばかりの返辞だった。 楊曁という一官人が、この矛盾を訝かって、こんどは直接、魏帝|曹叡にこれをただしてみた。 「....