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一実
「一実〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一実の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
あすこへ行くようになってからもう一年になるぜ。
A 早いものさ。一年前までは唯
一実在だの最高善だのと云う語に食傷《しょくしょう》していたのだから。
B 今じゃ....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
我々の種々なる差別的知識とはこの実在を反省するに由って起るのであるから、今この唯
一実在の成立する形式を考え、如何にしてこれより種々の差別を生ずるかを明《あきらか....
「地球盗難」より 著者:海野十三
ガ線と疑問線という二つの怪光線を身に浴せかけられようとしたその部屋――つまり「第
一実験室」であった。 そこで彼は、思い切り勇気を出して、廊下に積んであった空函....
「ウォーソン夫人の黒猫」より 著者:萩原朔太郎
乱れていた。(完) 附記。この物語の主題は、ゼームス教授の心理学書に引例された
一実話である。 jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ゅうろん》」において、この行為を是非している如く、いわゆる英雄名を求め世を欺くの
一実例を与えたに過ぎないのである。これら三百九十人の大辟囚が、ことごとく皆その期....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
明言している。 元来精神と自然と二種の実在があるのではない。この二者の区別は同
一実在の見方の相違より起るのである。純粋経験の事実においては主客の対立なく、精神....
「文学の大衆化論について」より 著者:宮本百合子
の人の口から一度ならず、政治家や軍人なんぞはなかなかどうしていいところがある、第
一実に率直だし、明快だし、会っていて人間的に愉快ですよ、という言葉をさも気乗りの....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
団お買上げさ。 ――ご紋は―― ――牡丹―― 何、描かせては手間がとれる……第
一実用むきの気といっては、いささかもなかったからね。これは、傘でもよかったよ。パ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
について常に熱意をもっているところ(アメリカにおいてさえも!)自身の仕事をもその
一実例としての責任感で当っているところ、又飛行機に関して、現代の機械の進歩は、各....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
て行動したのだった。
彼が指揮していた一隊も、彼と同じく決意の者どもであって、
一実見者の言うところによると、「熱狂者ども」であった。彼の中隊は、詩人ジャン・プ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
れる。こちらからいえば於多福どん、クルリと回ってあちらからいえば御姫様、と醜美を
一実中に兼ね備えているから面白い。 オタフクグルミの樹は普通のオニグルミの樹と....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
責任回避のための狡智の眼を加えて、精神の忠実な狩猟の獲物でさえ、「試み」として「
一実験」として片づけてしまわねばならぬということ。そしてある場合には己のまじめな....
「法然行伝」より 著者:中里介山
いというものはなかった。 或時天台|智者大師《ちしゃだいし》の本意を探り、円頓
一実の戒体《かいたい》に就て、師の慈眼房と話をした。慈眼房は、 「心が戒体じゃ」....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
れらは例えば第41図(第10図版)に示した程度まで生長するのに三十分位かかる。同
一実験において、一本の毛に例えば小形六花が出来、他の毛に角板集合が出来るようなこ....