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一宿
「一宿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一宿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
すますさえだしました。羽生へついたのがもうかれこれ夕暮れどきで、普通ならばそこへ
一宿するんですが、前をやって行く怪しのさるまわしが泊まるけはいのなかったばかりで....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しの長い初夏の日にも、もう夕ばえの色が見えました。 普通の旅なら、むろんここで
一宿していい刻限であるが、追えど走れど、行徳助宗とおぼしき姿も影も見えないのです....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
一列に建てられたるを初めて見たり。 二日、無事。 三日、午後箱館に至りキトに
一宿す。 四日、初めて耕海入道と号する紀州の人と知る。齢《よわい》は五十を超《....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
寺村の蛇王権現にお詣りをして、帰りに北の幸谷なるお千代の里へ廻り、晩くなれば里に
一宿してくるというに、お千代の計らいがあるのである。 その日は朝も早めに起き、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
すこぶる繁昌した。 唐の元和年中、許州の趙季和という旅客が都へ行く途中、ここに
一宿した。趙よりも先に着いた客が六、七人、いずれも榻に腰をかけていたので、あとか....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
個を贈って別れた。 その池、その荷花――今はどうなっているであろう。 蓋平に
一宿した時である。ここらの八月はじめは日が長い。晴れた日がほんとうに暮れ切るのは....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
!」 「へ?……」 「へではない、なぜ身共ばかりを袖にするぞ? いずれはどこぞへ
一宿せねばならぬ旅の身じゃ。可愛がると申さば泊ってつかわすぞ」 「えへへ。御笑談....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
であった時、部下の役人に命じて三千金を都へ送らせた。 その途中、役人は古い廟に
一宿すると、その夜のあいだにかの三千金を何者にか奪われた。しかも扉の鑰は元のまま....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
って来ました」といった。尼は尼だけにあっさりしている。その晩は鶴見の供養を受けて
一宿して、翌日は早々に九州へ立って行った。 また時が過ぎた。小倉で鉄道の方の工....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、従僕の客、分家の客、新家の客と、あらゆる客がやって来るし、ただお屋敷拝見とか、
一宿一飯の恩恵にとか、そんな名義で来る客もあり、客の種類や人品により、主人の客で....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ら大丈夫だよ。私はちっとも疲れてはいない。一日でも早くお江戸へゆきたい。ね、もう
一宿ゆくことにしようよ。……でもお前たち小平やお咲が、疲れているようなら泊まって....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
るが、その青ざめた顔になんとなく一種の暗い影をおびているようにも見られる。自分が
一宿を頼んだときにも、彼は初めの親切にひきかえてすこぶる迷惑そうな顔をみせた。そ....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
るに比ぶれば、遥に平易也。毎年大雪山に登るもの百人内外、忠別川を溯りて松山温泉に
一宿し、次の日姿見の池の畔に野宿し、その次の日旭岳に登るだけにて、引返して松山温....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に」という願いを掛けて別れました。
で、もと来た路を後戻りしてその夜はキミイに
一宿し、その翌日カリガンガーの河岸のツクという村に宿りました。そこにもまたお説教....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
ころで、酒を飲み、肉を食い、五辛を服するものは三十日苦使せよ、僧寺に婦女を停むる
一宿以上ならば十日苦使せよ、五日以上ならば三十日苦使せよ、十日以上ならば百日苦使....