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一寝入り
「一寝入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一寝入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
膝《ひざ》を当てた。
「姉さんはもう寝ているぜ。お前も今の内に二階へ行って、早く
一寝入りして来いよ。」
「うん、――昨夜《ゆうべ》夜っぴて煙草ばかり呑んでいたも....
「或る女」より 著者:有島武郎
ていいかわからなくなって、子供のように泣きつづけると、そのうちにまた眠たくなって
一寝入りしますのよ。そうするとそのあとはいくらかさっぱりするんです。……父や母が....
「入れ札」より 著者:菊池寛
っくり休めるというもんだ。 (みんなしばらく無言) 九郎助 飯が来るまで、
一寝入りしようかな。 弥助 そいつはいい考えだ。 嘉助 おいらも
一寝入りしようか....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
極ったように見舞ってくれた道子が、一昨日の夜の……あの時から、ふッつり来ないし、
一寝入りして覚めた今は、昼間、菅子に逢ったのも、世を隔てたようで心寂しい。室内を....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
。うで卵のげっぷばかり出て悲しさ限りなく、 「お前さんはもう帰れ。わしはこれから
一寝入りだ。眼が覚めた頃には、お産もすんでいるだろう。」と、いまは、わが嘘にみず....
「金のくびかざり」より 著者:小野浩
した。イヌは、それには、ヘんじもしないで、 「では、僕は、おじいさんが来るまで、
一寝入りするんだ。」 こう言って、ごろりと、横になってしまいました。 ....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
何をしていますか」 「ああ金のことか。金は今わしたちの部屋で旅の疲れを癒すため、
一寝入りさせているよ。実は早いところ空気中に睡眠薬をまいて置いたから、金のやつは....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
ので、船長は気つけ薬を飲ませてくれました。それから船長室に私をつれて行き、「まあ
一寝入りしなさるんですね。」と言ってくれました。 私は数時間眠って、すっかり元....
「鬼六」より 著者:楠山正雄
て、承知してしまいました。 二 大工はそれなりうちへ帰って、ゆっくり
一寝入りして、あくる日また、何気なしに川へ出てみました。すると、川の水は一向引い....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
ぬ。今日も船繕いに疲れて、夜に入り木の実などを食べて、例の通り焚火の端に打倒れて
一寝入りいたしますると、何者にや枕元に立って揺り起すものがあります。文治はがばと....
「暗夜の格闘」より 著者:小酒井不木
す。正確に言えば午前二時頃ですから、むしろ早い朝といった方がよいかもしれません。
一寝入りした私は、はげしく私たちの事務室兼実験室の扉を叩く音に眼をさましました。....
「稀有の犯罪」より 著者:小酒井不木
いにちがいありません。「それじゃ、そういうことにして準備に取りかかろう。これから
一寝入りしたら貴様すまぬが自働電話をかけて、解剖が何時にはじまるかきいてくれよ。....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
ちょっとクリスマスまでに片づく見込みも立たず、したがって僕は家へはただ飯を食って
一寝入りするために帰るだけ、日中と夜の一部分とは|法律の女神の祭壇の前ですごすと....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
言ってくれたね。 ワーニャ登場。 ワーニャ (家から出てくる。おそい朝飯のあとで
一寝入りして、だらけた様子をしている。ベンチに腰をおろして、伊達なネクタイを直す....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
私は舌打ちしながら、毛布をすっぽりと被ぶったまま、 「やかましい! これからもう
一寝入りしようと思ってるんだ。用があるなら待たしておけ」 「だって、先生、大至急....