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「一局〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一局の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
すぐれぬのか」 「いえ、別に病気という訳でもござりませぬが……」 「病気でなくば一局まいれ。かえって暑さを忘れるものだ」 叔父はもう石を取り始めたので、外記も....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
まって、要求そのものをいい現わした言葉ではない。 自己完成の要求が誤って自己の一局部のそれに向けられた瞬間に、自己完成の道は跡方もなく崩れ終る。 ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に多く、たとえば、ウォルフが、ベレニケ(Berenike)の髪毛と名づける星座の一局部を写したただ一枚の写真の中に一五二八個という多数の星雲を見付け出した。この....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
盟の一員として判らなければ、物を云わせるぞ、君」 ルパシカ男は、頑強に反対する一局員の胸元に、短銃の口を、圧しつけた。 局員は、歯を喰いしばって、大きく肯い....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
の腐屍がごろごろ転っていて、それを食う群虫がその昆虫霧かもしれない。しかし、この一局部にいてはなにも分らないのだ。ただ、ここが森の墓場であり、荒廃と天地万物が死....
近時政論考」より 著者:陸羯南
点においてはいずれも同一なり。民権を唱道するにおいては同一なれども、かの普通選挙一局議院を主張したる論派と、英国風の制限選挙二局議院を主張したる論派とははなはだ....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
の山深く入った人の事ではない。当下に即ち了するという境界に至って、一石を下す裏に一局の興はあり、一歩を移すところに一日の喜は溢れていると思うようになれば、勝って....
碁の手直り表」より 著者:菊池寛
菊地勝 日付のないのは、何日に打ったのか分らない。一晩にたいてい一局しか打たなかった。 直木は、正月になると(今年から碁は、誰にも負けない!)....
連環記」より 著者:幸田露伴
するのかと思って取寄せて、前に置くと、我を掻き起せ、という。侍僧が掻き起すと、碁一局打とう、と春久に挑んだ。合点のゆかぬことだとは思ったが、怖ろしい人の云うこと....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
も幽霊じゃないのさ」皮肉な二老人は逢うと早々、双方で皮肉をいい合うのであった。「一局|囲もうかね、一年ぶりだ」「心得た。負かしてやろう」「きつい鼻息だ、悲鳴をあ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
度と見ることができそうもない珍勝負があった。 呉清源と岩本本因坊との十番碁の第一局であるが、当時、呉清源をめぐってモロモロの十番碁が行われて、みんな呉清源の一....
勝負師」より 著者:織田作之助
との出来る唯一の遺産だといって見せた真剣な対局であった。なににも代えがたい大事の一局であった。その対局に坂田は敗れたのだ。相手の木村八段にまるで赤子の手をねじる....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
駒を飛ばし、王が取られようが、味方の軍が全滅しようが、何ら頓着なしに駒を戦わし、一局に朝から晩まで費やし、自由の作戦で敵の駒を取ったり取り返されたりする……彼ら....
迷信解」より 著者:井上円了
に真空を生ずることがある、このとき、もし人体の一部がその場所に触るるならば、その一局部に限り外部の気圧がなくなりたるゆえ、人体内部の気がその空所をみたさんとして....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
には作用しないのだからね。病源といったところで、それからそれへと繰ってゆかねば、一局部の兆候だけですぐに極めてかかるのは飛んだことになりやしないか。漢法では全的....