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一度
「一度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
みなりもん》を後ろにぼんやり一人佇んでいる。
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もう
一度父親らしい後ろ姿。ただし今度は上半身《じょうはんしん》。少年はこの男に追いつ....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
「それだけわかっていれば大丈夫だ。目がまわったも怪しいもんだぜ。」
飯沼はもう
一度口を挟んだ。
「だからその中でもといっているじゃないか? 髪は勿論|銀杏返《....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の侍《さむらい》の家へ出入《でいり》する女の針立《はりたて》の世間話から、兵衛は
一度広島へ来て後《のち》、妹壻の知るべがある予州《よしゅう》松山《まつやま》へ密....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
せい》鸚鵡洲《おうむしゅう》」と歌われたことのある風景ですよ。妙子はとうとうもう
一度、――一年ばかりたった後《のち》ですが、――達雄へ手紙をやるのです。「わたし....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
――」 印度人の婆さんは、得意そうに胸を反らせました。 「私の占いは五十年来、
一度も外れたことはないのですよ。何しろ私のはアグニの神が、御自身御告げをなさるの....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
自分は菊池寛と一しょにいて、気づまりを感じた事は
一度もない。と同時に退屈した覚えも皆無である。菊池となら一日ぶら/\していても、....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
にいる蛇笏君に献上したい。僕は又この頃思い出したように時時句作を試みている。が、
一度句作に遠ざかった祟りには忽ち苦吟に陥ってしまう。どうも蛇笏君などから鞭撻を感....
「狂女」より 著者:秋田滋
のことは別に気にもとめなかった。ところが、そうこうするうちに、彼はその女がただの
一度も姿を見せないことに業を煮やして、病気のことを訊いてみた。すると、この家の主....
「初雪」より 著者:秋田滋
れないんだね。だが、よく考えてみるがいい。お前はここへ来てから、いいかい、ただの
一度だって風邪をひいたことが無いじゃないか」 * * ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
々の出来事は日記に一々記録して置くこと。また毎週一日は器械の掃除日とし、一ヶ月に
一度はガラス箱の内にある器械の掃除をもして塵をとること。」というのであった。 ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
た。夢ではなくて、やッぱり事実だったのです。 私はその少年の変り果てた姿をもう
一度見ようとはしませんでした。ただ、その子の金色の頭髪のながい束を一つ貰ったので....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
霊をたくさん見たことがあるし、ひとりで散歩したときには、いろいろな形をした悪魔に
一度ならず取りかこまれたこともあった。だが、昼の光がさせば、こういう悪魔どもはす....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
」 すると男はひたと立ち止って、老人の顔をじッと見た。 老人は声を低めてもう
一度、 「ジャンだったのかえ」 二人の婦人には、なんのことだか訳が分らないので....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
でいて、私はぞッとした。私は今日が今日まで、この時ほど残忍な感動を経験したことは
一度だってない。が、それはまったく短い間だった。子供は、私の手頸を小さい手でつか....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
した。 太郎右衛門と、太郎右衛門のお神さんが、この赤児を見ているうちに、今まで
一度も感じたことのないような嬉しい気持になって来ました。お神さんは、太郎右衛門に....