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一所懸命
「一所懸命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一所懸命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
すれば貸してやる」といって貸してやったら、その人はまたこれをその家へ持っていって
一所懸命に読んで、暁方《あけがた》まで読んだところが、あしたの事業に妨《さまた》....
「世相」より 著者:織田作之助
んでても、曲っててもいい、女房《かかあ》になってくれる女があれば、その女のために
一所懸命やろうと思っていたが、到頭その機会が来た、自分は今までの世の中に一人ぼっ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
それを受入れなかった。そしてソ連へ入国する機会を早く得てくれるようにと、ドレゴに
一所懸命頼んだのであった。 そのことについては幸いにもドレゴがケノフスキーと取....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
とより君の境遇からそれで結構である。いやしくも文芸にたずさわる以上、だれでもぜひ
一所懸命になってこれに全精神を傾倒せねばだめであるとはいわない。人生上から文芸を....
「殺人の涯」より 著者:海野十三
なくてもよかったものを」と私はまた後悔の復習をした。 「殺したばっかりに、こんな
一所懸命に器械の真似をせにゃならぬ。その上に苦が手の警官までに顔を合わせねばなら....
「わが町」より 著者:織田作之助
商売やさかい、疲れが出んように思て……」 こうして願を掛けているのだと、君枝は
一所懸命な手の動きでそれを示した。 次郎はいきなり胸うたれて、もう君枝の迷信を....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
うしたの。しっかり」 正吉は、梁のむこうへ落ちて行きそうなキンちゃんの身体を、
一所懸命おさえながら、キンちゃんをはげました。 「あッ、こわいこわい、おれは気が....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
にがらがらと崩れてしまったのである。なんということだ。無駄骨と知らずに、ここまで
一所懸命に追って来たのである。 長谷戸検事は、無言で椅子の背を抱えている。今朝....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
とも、動くことも出来ない。 「人違いであってくれればいいが!」 クルミさんは、
一所懸命に自分を押えつける。しかし、その下から、ムクムクと恐しい考えが浮上って来....
「暗号数字」より 著者:海野十三
下には映画館、飲食店、旅館、ラジウム温泉などがぎっしり混んでいた。 帆村はもう
一所懸命であったから、顔も洗わず、飯も喰べないでこの新世界へ車をとばしたのであっ....
「犬と人形」より 著者:海若藍平
をした大男が犬に食いつかれて跛を引き引き向うへ逃げて行きます。そのあとからポチが
一所懸命吠えながら追っかけて行きますと、やがて泥棒は通りかかったお巡査さんに捕ま....
「虻のおれい」より 著者:香倶土三鳥
で、死ぬ程苦しんでいます。 チエ子さんは又考えました。 どうかして助けたいと
一所懸命に考えましたが、とうとう一つうまいことを考え出しまして、瓶を手に持ったま....
「がちゃがちゃ」より 著者:香倶土三鳥
だ。みんな感心したか……ガチャ、ガチャ、ガチャ、ガチャ、ガチャ」 とたった一人
一所懸命にやっているうちに、 「お兄さま。あそこにガチャガチャがいますよ。大きな....
「狸と与太郎」より 著者:香倶土三鳥
は真青になって、 「ワア狸が出たあ。化けると大変だ。助けてくれ」 と言いながら
一所懸命逃げて行きました。....
「恐妻家庭円満術」より 著者:小野佐世男
が旦那としてはすばらしい魅力になってくる。子供に対する気持も、女房が子供のことを
一所懸命やってくれる時がいちばんうれしい。....