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一拍
「一拍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一拍の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
四、槍の穂先上りたるは弱敵、下りたるは剛。 五、敵勢盛んなる時は支え、衰うを見て
一拍子に突掛るべし。 と教えたと云う。 中央の内藤修理の軍の働きも華々しいも....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
いと、背後《うしろ》ざまに落とし差した下谷の小鬼、伴大次郎、黒七子の裾を端折ると
一拍子、ひょいと切戸を潜って戸外《そと》へ出た。 まっ黒な夜ぞらの下、銀の矢と....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
のあいだには、近来戦雲あんたんたるものがあったのだ。 悪戯――とあたまへ来ると
一拍子に、私は早くからこの状態に思い当っていた。が、子供の仕業にしてはすこし毒が....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
していた庭番の老爺《ろうや》が、つぶやきながら出て行って潜《くぐ》りをあけると、
一拍子に、息せききって、森徹馬がとびこんで来た。
「おう! あなた様は根津の道場....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
フェルマータ》をやたらに用いた。彼はそれを構わずに先へ進んだ。しまいに二人の間は
一拍子だけ隔たった。聴衆はそれに気づいていなかった。クリストフの音楽は快いもので....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
にいた。 突然、戸外《おもて》にあわただしい跫音がして、がらりと格子があいた。
一拍子に飛び込んで来た異様な男。 盲目縞《めくらじま》の長袢纒《ながはんてん》....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
て行ったものはないと断言しているのだ。ことに、不思議なのは、廊下へはいって来ると
一拍子に、出方の藤吉の見たという、障子に躍って消えた影である――。 人はいない....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
き、 「どうもこの節は御浪人衆のお働きがいっち強《きつ》うごわすから、戸を開ける
一拍子に、これ町人、身共は尊王の志を立てて資金調達に腐心致す者じゃが、なんてこと....