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一挙
「一挙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一挙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
佐々小左衛門《ささこざえもん》なども、吉田忠左衛門より身分は上でございますが、皆
一挙が近づくにつれて、変心致しました。その中には、手前の親族の者もございます。し....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
伊太利《イタリア》の旅役者の歌劇「カルメン」を演ずるのを見た時、どうもカルメンの
一挙一動に蜂を感じてならなかった。
身代り
我我は彼女を愛する為に往....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
午から二階の居間で寝ていました。が、その間でも絶えず気になったのは、誰かが自分の
一挙一動をじっと見つめているような心もちで、これは寝ていると起きているとに関らず....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら思い始めた。その心持ちがまた木部に響いた。木部はだんだん監視の目をもって葉子の
一挙一動を注意するようになって来た。同棲《どうせい》してから半か月もたたないうち....
「星座」より 著者:有島武郎
気持を味わねばならなかった。園が黙ったままお辞儀一つして、それに手を延ばすまでの
一挙一動はもとより、どういう風に気持が動いているかを厳しく看守しながら、いささか....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
報」とかいう短篇にやはりこういう感激を描いてあるのを発見した。 「皇国の興廃この
一挙にあり」云々の信号を掲げたということはおそらくはいかなる戦争文学よりもいっそ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
争、七年戦争など長い戦争が当り前であったのに、数週間か数カ月で大きな戦争の運命を
一挙に決定する決戦戦争の時代になったのであります。でありますから、フランス革命が....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
せん。」 「何、構わず遣るぞ。癪じゃ、第一、あの美人は、私が前へ目を着けて、その
一挙一動を探って、兄じゃというのが情男なことまで貴公にいうてやった位でないかい。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
遠不滅である。清き魂の赴く所には、常に良き環境が待ち構えて居り、十重二十重にその
一挙一動を助けてくれる。 すでに述べた通り、生命は不可分の単一的実在である。そ....
「墓」より 著者:秋田滋
にでも浸っているような、こころよい、しみじみとした幸福感でありました。 彼女の
一挙一動は、わたくしを恍惚とさせました。彼女の声は、わたくしの心を奪うのでした。....
「米」より 著者:犬田卯
から。」 「農学博士がか。」 「うむ、まァその博士なら、これで、無肥料で増産ちう
一挙両得の方法も教えてくれべえからよ。」 「それもそうだっぺけんど、これで人間の....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
がそれをつけて舞台へ出ますと、無表情どころか実に生き生きとした芸術的な表情をその
一挙手一投足の間に示すものであります。 私の先生の金剛巌さんやその他名人のつけ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を見ないものは文明開化人でないようにいわれ、我も我もと毎日見物の山をなして椿岳は
一挙に三千円から儲けたそうだ。 今なら三千円ぐらいは素丁稚でも造作もなく儲けら....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
やがて与党の書記長にも別れる時がきた。二十四年春社会党は第一党の百四十三名から
一挙に四十八名に転落、委員長の片山前首相も落選する大事件が起きた。私はこの敗戦の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
しつつあり。しかして将来戦争は恐らくその作戦目標を敵国民となすべく、敵国の中心に
一挙致命的打撃を加うることにより、真に決戦戦争の徹底を来たすべし。 一 会戦指揮....