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一挙一動
「一挙一動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一挙一動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
伊太利《イタリア》の旅役者の歌劇「カルメン」を演ずるのを見た時、どうもカルメンの
一挙一動に蜂を感じてならなかった。
身代り
我我は彼女を愛する為に往....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
午から二階の居間で寝ていました。が、その間でも絶えず気になったのは、誰かが自分の
一挙一動をじっと見つめているような心もちで、これは寝ていると起きているとに関らず....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら思い始めた。その心持ちがまた木部に響いた。木部はだんだん監視の目をもって葉子の
一挙一動を注意するようになって来た。同棲《どうせい》してから半か月もたたないうち....
「星座」より 著者:有島武郎
気持を味わねばならなかった。園が黙ったままお辞儀一つして、それに手を延ばすまでの
一挙一動はもとより、どういう風に気持が動いているかを厳しく看守しながら、いささか....
「海底大陸」より 著者:海野十三
。そういいながらも、博士は肥満した腰のあたりを、みょうにふりながら、ロロー殿下の
一挙一動を、じろりじろりと興ふかげににらむのであった。 「御親切、どうもありがと....
「金属人間」より 著者:海野十三
る。どなり散らしたいのを、一生けんめいにがまんしているという顔つきで、針目博士の
一挙一動からすこしも目をはなさず、ぐっとにらみつけていた。 「針目博士。この動物....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
上に落とした。 帆村は、このとき煙草の灰の落ちるのも気がつかない風で、家政婦の
一挙一動に気を奪われていた。 「具体的にいって貰いたいですね。お手伝いのお末のこ....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
に置かれたことはいうまでもない。一行はこれから何事が起るかと、唾をのんで、帆村の
一挙一動に目をとめた。 「さて――これから、ラジオドラマの台本を読んでゆきます。....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
して飽くまでカラモの正体をあばいてみせるぞと決意もかたく、ピストル片手にカラモの
一挙一動を監視していたことは、すでに知られたところである。 カラモと名乗ってい....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
「あれだけは、実に恐ろしい」 乃公の身体は小きざみに震えてきた。おそるおそる
一挙一動を鏡にうつして見るのだった。 ――ポケットの中から、シガレット・ケース....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
せん。」 「何、構わず遣るぞ。癪じゃ、第一、あの美人は、私が前へ目を着けて、その
一挙一動を探って、兄じゃというのが情男なことまで貴公にいうてやった位でないかい。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
遠不滅である。清き魂の赴く所には、常に良き環境が待ち構えて居り、十重二十重にその
一挙一動を助けてくれる。 すでに述べた通り、生命は不可分の単一的実在である。そ....
「墓」より 著者:秋田滋
にでも浸っているような、こころよい、しみじみとした幸福感でありました。 彼女の
一挙一動は、わたくしを恍惚とさせました。彼女の声は、わたくしの心を奪うのでした。....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
だって、君と僕との関係までは嗅ぎつけちゃいないさ。だが、彼奴は黙っていて常に僕の
一挙一動を監視しているんだ。そして、僕の事なら一から十まで知りつくそうとしている....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
しげな、遣る瀬なさそうな視線は、絶えず動いて彼の頭の中を容赦なく掻き乱した。その
一挙一動もまた不思議な力を持って胸に迫った。本庄は今までに、これほど怖しい魅力を....