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一挙両得
「一挙両得〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一挙両得の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
。結局「スター」の喫茶店で十五銭のホットケーキを食べれば、珈琲がついているから、
一挙両得だと思ったのであるが、それには一銭足りない、誰か知った奴に会わないかと歩....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りした礼金も貰えない。いっそ黙って何処へか売り飛ばして自分のふところを温めれば、
一挙両得だという悪法を企んで、お直には猿轡をはませて戸棚のなかへ押し込んで置いた....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
すが、こうなると立派な表芸で、世間の評判も好し、上のおぼえもめでたいのですから、
一挙両得ということにもなります。」 「やはり月謝を取るのですか。」と、わたしは訊....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
、奴は暗室の中から覗いてたのさ。君の素性を見破るのと、俺に一日暇を潰させるのと、
一挙両得と云う訳さ」 「どうもすみませんでした」 岸本は詫った。 「素人だから....
「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」より 著者:高村光雲
面白そうだ」 「大仏が小屋の代りになるところが第一面白い。それで中身が使えるとは
一挙両得だ。これは発明だ」など高橋氏や田中氏は大変おもしろがっている。ところが野....
「海底都市」より 著者:海野十三
だからそれをたべると、いかなる他の料理をたべるよりもずっとおいしく感ずるのです。
一挙両得《いっきょりょうとく》とは正《まさ》にこのことです。健康の失調はなおるし....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
売ることが出来て、しかも利益率が多いのであるから、客も喜び、店も栄える、すなわち
一挙両得とはこの事だ。 連鎖店は至るところに開店出来る上に、配達員を要せぬ。建....
「光は影を」より 著者:岸田国士
心当りで……。尤も、百瀬さんの方で、そんなひと、いやだつていえばしかたがないが、
一挙両得は、なかなかむつかしいから、ともかく、家に人手がいるつていう文学者なら、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れは面白そうだ」 「大仏が小屋の代りになる処が第一面白い。それで中身が使えるとは
一挙両得だ。これは発明だ」 など高橋氏や田中氏は大変おもしろがっている。ところが....
「小知恵にとらわれた現代の法律学」より 著者:末弘厳太郎
ず、理屈ではとうてい説明のつかない法律の機微を学生に教えこむことができて、いわば
一挙両得になります。ですからこれからの法学教育はこういう方向に向かってしかるべき....
「米」より 著者:犬田卯
から。」 「農学博士がか。」 「うむ、まァその博士なら、これで、無肥料で増産ちう
一挙両得の方法も教えてくれべえからよ。」 「それもそうだっぺけんど、これで人間の....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
な心配は、金輪際なくなるし、その上当世流行の、黄表紙書きのこつは覚えられるという
一挙両得。どっちへ転んだって損はねえ大仕合か。待てば海路の日和とは、昔の人間にも....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
は、人工心臓を人体に備えつける際に、その手術が非常に簡単になる訳ですから、まさに
一挙両得というべきであります。 が、人工心臓に人工肺臓を附着せしめて、肺臓を瓦....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
、加賀|山代温泉場のいわゆる、九谷窯の某氏(職商いをなす人)との妥協になるいわば
一挙両得を考慮した築窯である。しかしてこれとてなんら特別な工人をもって当たるとこ....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
葉青々たる一小樹林を繁らして、一方境内の風致を添えながら兼ねて金儲けになるという
一挙両得の名案、毘沙門様もさて/\抜け目なく考えたものかな、その頭脳のよさに流石....