一摘み[語句情報] » 一摘み

「一摘み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一摘みの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
北斗と南斗星」より 著者:田中貢太郎
のだ」 「馬鹿」 北側に坐っていた男はまた少年の方を見て怒鳴った。 「人から、一摘みのものをもらって食っても恥だのに、酒や肴を御馳走になっている、怒ったところ....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
草が数本に、その一本を伝わって倒に這降りる蟻に、去年の枯草のこれが筐とも見える芥一摘みほど――これが其時の眼中の小天地さ。それをば片一方の眼で視ているので、片一....
モルモット」より 著者:細井和喜蔵
なくされた彼は自分の空腹も打ち忘れて小さき動物の事を思い、それに与えるためたとえ一摘みの草でもむしろうと、とっぷり暮れた初夏の工場街をあてどもなく彼方此方さまよ....
明暗」より 著者:岡本かの子
傍に咲き残っていた菫の一束を摘んだ夜、智子は食後の夫の少しほてったような掌にその一摘みのすみれの花を載せてやった。その紫のいろが、またしても夫の憂いの種になろう....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
地方に残るいわゆる「ぼてぼて茶」即ち「桶茶」に用いるものであります。番茶に花茶を一摘み入れ、この茶筅で泡立てて飲みます。この習慣は面白いことに沖縄にも見出され、....