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一攫千金
「一攫千金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一攫千金の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
ある。年若く身は痩《や》せて心のままに風と来り風と去る漂遊の児であれば、もとより
一攫千金《いっかくせんきん》を夢みてきたのではない。予はただこの北海の天地に充満....
「家」より 著者:島崎藤村
、今日の吾儕の境涯では、一月の月給が一晩も騒げば消えて了うサ。それが、君、何だ。
一攫千金を夢みる株屋じゃないか――今夜は僕が奢る」 二人は歩きながら笑った。 ....
「猫車」より 著者:宮本百合子
、思い付きが進みすぎていてする損は男のすたれではないと云った。そして、絶えず何か
一攫千金の思い付きがありそうに、或はそれが実現するときでもありそうな気配が順平の....
「十姉妹」より 著者:山本勝治
唯、不景気の病的な反動だとだけでとり澄ましていられなかった。個人を利己的に歪めて
一攫千金を夢見させる事に於て、賭博に譲らない蠱惑を持っていた。…… 慎作は今、....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
り込んでいる、なかまが二人、一人は検定試験を十年来落第の中老の才子で、近頃はただ
一攫千金の投機を狙っています。一人は、今は小使を志願しても間に合わない、慢性の政....
「露肆」より 著者:泉鏡花
は相場の当る法、弁ずるまでもありませんよ。……我人ともに年中|螻では不可ません、
一攫千金、お茶の子の朝飯前という……次は、」 と細字に認めた行燈をくるりと廻す....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
伯爵夫人の死についても別に良心の呵責などを感じなかった。ただ彼を悲しませたのは、
一攫千金を夢みていた大切な秘密を失って、取り返しのつかないことをしたという後悔だ....
「中支生活者」より 著者:豊島与志雄
し切ってるところに注目を要する。 支那現地の人々がこぞって憤慨しているものに、
一攫千金を夢みて渡支して来た利権屋や商人の多数が第一に数えられる。これは殆んど常....