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一斑
「一斑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一斑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
せぬ男おんなのいたずら事、大方は都へかりそめに来ている人々の鎮守の祭りに振舞うと
一斑で、かかるは吾儕の苦々しくおもうところだ。 何がさて、今の若き人々の飯ごと....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
すべて技術の奥にまで達した人は機に臨み変に応じてどんなことでもやるのだから、その
一斑を見てすぐ今のフランスは早がきだと思い込むことはどうかと思う。そして技術がな....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
膝元に東北大学という官立の総合大学があって、市史のヘンサンがないのだから、気風の
一斑を知るべきだ。つまり学問は自分がやるものではなくて、自分は素人下宿をやろうと....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
を要せず。予は唯一箇人として四十余年、先生との交際及び先生より受けたる親愛恩情の
一斑を記し、いささか老後の思を慰め、またこれを子孫に示さんとするのみ。 予の初....
「妖怪学」より 著者:井上円了
奏するに至るは必然の理なり。これ催眠術の、心部よりの治療に用いて効験あるゆえんの
一斑なり。 この心部よりの療法は、医家の療法と大いに異なるところあるをもって、....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
ありまするから、今日は、かく教育に熱心なる諸君が御集会の席で、教育の点から、その
一斑をお話しいたす考えでござります。(謹聴) 私がこれを研究し始めまして以来、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たちは、お前はなぜそんなに礼拝をしてシナ文字を読み立てたかと聞いたからその意味の
一斑を説き明してやりました。すると大変に感心して、シナの坊さんというものはそんな....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、そのほかは政府にて博物館、美術館等に用う。この一事を見て、法王の権勢の衰えたる
一斑を知るべし。 ローマにはサンピエトロを除くほか、有名なる寺院はなはだ多し。....
「西航日録」より 著者:井上円了
の、本支合して二百里内外なるに比すれば、その差、同日の論にあらず。もってシナ国の
一斑を知るに足る。かかる天然の地利と富源とを有するにもかかわらず、その国の形勢累....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、劇場とホテルなり。また人心の熱中するものは、富くじと競馬なるを見て、その民情の
一斑を知るに足る。建築、道路、衣服等に夥多の資を投ずるも、学校教員の俸給は一般に....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
ても面白いものを持っていたようだ。あの必要以上に大規模と見える市街市街の設計でも
一斑を知ることか出来るが、米国風の大農具を用いて片っ端からあの未開の土地を開いて....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
熱心な諸君のこの御集まりの席へ出まして、所謂特殊部落の事に関し、不束かなる研究の
一斑を述べさせて戴くの機会を得ましたのは、私にとってまことに光栄であり、かつまた....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
び奈良坂の坂の者たる非人法師等の闘争に関して、長吏法師の提出した訴状を見てもその
一斑が窺われる(「民族と歴史」四巻三号四号を見よ)。そしていわゆる牛馬捨場に捨て....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
その「エタ源流考」中に「エタと産所」の一節を設けて、当時自分の考えていたところの
一斑だけは披瀝しておいたことである。その主意はこうであった(二巻一号一〇三頁)。....
「濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
らせ顔なるもの」の条にこれについて面白い記事があるから、平安朝の彼らの生活状態の
一斑を知るべき参考として、左に抄録しておく。 二日ばかりありて縁の下にあやしき者....