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一日一夜
「一日一夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一日一夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
とあてもなくさ迷いつづける事は、きのうや今日に始まったのではなく、殆んど三年来の
一日一夜も欠かしたことのない日課なのでした。それも通いつめた女でもあるのなら格別....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
、小さき胸の小夜子が夢にだも知るはずがない。小野さんは変っている。 五年の間|
一日一夜《ひとひひとよ》も懐《ふところ》に忘られぬ命より明らかな夢の中なる小野さ....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
固く鎖《とざ》して、二人の小供の死骸を石神の部屋に移して、そこで公爵夫人と一所に
一日一夜《いちじつひとよ》の間泣き明かしましたが、一方濃紅姫の事も気にかかって心....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
下に帰参せずに畢んぬ。(中略)巳の刻に、仁田四郎忠常、人穴より出でて帰参す、往還
一日一夜を経たり、此洞狭うして踵を廻らす能はず、意のままに進み行かれず、又暗うし....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に落ちた。其は彼の妻の死を報ずるはがきであった。消息こそせね、夫婦は一日も粕谷の
一日一夜を忘れなかった、と書いてある。
吁彼女は死んだのか。友の妻になれと遺言....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
と聞いたが。 晃 そうだよ。定として、他は一切音をさせてはならない、と一所にな、
一日一夜に三度ずつは必ず鳴らさねばならないんだ。 学円 それは? 晃 ここに伝説....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
十八の歳|延宝八年の頃、一日に四千句詠じたことがある。貞享元年に二万三千五百句を
一日一夜のうちによんだ。これは才麿という人が、一日一万句を江戸でよんだことに対抗....
「源氏物語」より 著者:紫式部
しょうか。それでございましたら、ただ今承りましたことは結構なことでございまして、
一日一夜でも道におはいりになっただけのことは報いられるでしょうが、しかしもうまっ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て、詩集の中から、愛する小騎士物語をとり出します。雄々しい小騎士が、泉のほとりで
一日一夜のうちにめぐりあった六度の冒険の物語。覚えていらっしゃるでしょう? この....
「道化役」より 著者:豊島与志雄
持で、披いてみたのだが……。 私は悲しい心でこの手紙を書かなければなりません。
一日一夜、考え通してみましたけれど、やはり一切のことを申上げた方がよいと思いまし....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
暮れて明くれば五十日、いよいよ忌の満つる日となれば、阿園がこの家におることも今は
一日一夜となりぬ、この家よ、この家はげに阿園がためには幸いなかりし、彼はこの春の....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
政略上にもっとも大切なる部分なれば、政治家の常に怠るべからざる事なれども、学問は
一日一夜の学問に非ず、容易に変易すべからざるなり。 もとより今の文部省の学制と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
詠じました。二日|逗留の後ブダガヤから北に向い汽車でネパールの方へ出掛けました。
一日一夜を経てネパールの国境に近いセゴーリという所の停車場に一月二十三日の朝着き....
「望郷」より 著者:服部之総
その末弟の眼科医善友氏の客となって私はこの初旅の北隅の一夜をおくったのであるが、
一日一夜の所見をまとめるだんになると、やはりこれだけの昔話を自分で整理する必要が....
「法然行伝」より 著者:中里介山
いる。その他山門の衆徒をはじめ、見聞の人も少ない数ではなかった。論談往復すること
一日一夜である。法然は、法相、三論、華厳、法華、真言、仏心等の諸宗にわたって、凡....