一日増し[語句情報] » 一日増し

「一日増し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一日増しの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
あわせると、それが深い意味をもっているように疑われないでもなかった。お絹の疑いは一日増しに根強くなって、もうこの頃ではどうしてもそうなければならないと思われるよ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、新聞もよみ終って、ふらりと宿を出た。 月末に近づいたせいか、この頃は帰る人が一日増しに多くなった。大仁行きの馬車は家々の客を運んでゆく。赤とんぼが乱れ飛んで....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ドルール沖にかかると、もう水の色もちがってくる。それまでの藍色がだんだんに褪せ、一日増しに伸びてゆく昼の長さとは正反対に、温度はじりじりと下ってゆく。すると、グ....
トコヨゴヨミ」より 著者:田山花袋
るのを勇吉は見た。 雑嚢に一杯薬を入れると、二貫目位の重量があった。それが段々一日増しに軽くなって行った。勇吉はそれを楽みにして歩いた。 兎に角それだけ売り....
火星兵団」より 著者:海野十三
しまった。先生は、そのことを言って望遠鏡から目をはなすと、博士は、 「これから、一日増しに、大きく見えて来るじゃろう。そうして、やがて地球に衝突する一週間ぐらい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
年になって伊太夫は、はじめて与八に於て発見し得たと言ってもよいでしょう。そこで、一日増しに与八というものが、伊太夫の生活に無くてならないものになりつつゆくのを、....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
も、日に日に衰えていった。錐のような髯が、両|頬を包んで、灰色がかった皮膚から、一日増しに弾力が失われていくのだ。 したがって、フローラの決意も、やがて下ろう....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
、新聞もよみ終って、ふらりと宿を出た。 月末に近づいたせいか、この頃は帰る人が一日増しに多くなった。大仁行の馬車は家々の客を運んでゆく。赤とんぼうが乱れ飛んで....
樹氷」より 著者:三好十郎
いと、まだなかなか暑いのね。ほら、こんな汗。 金吾 でやしょう? でも、これから一日増しに寒くなって、日が短かくなりやす。ここ当分百姓は目が廻るように忙しくてね....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
まするが、只今斯様なお話を致しますると嘘のようで。これから段々伊之助の足の痛みも一日増しに快方に赴きました処へ、又上手なお医者が来て診察をして此の薬をお用いなさ....
三国志」より 著者:吉川英治
手を下しかねているものか、しばらく夜襲も焼討ちもなかった。 すると、渭水の水が一日増しに涸れて来た。かなり雨が降り続いても水が増えない。変だと思っていると、一....
治郎吉格子」より 著者:吉川英治
寄って、 「治郎吉さん」 「よせ。泣いてばかりいやがる」 「だって……だって……一日増しにおまえさんが、私に冷たくなって行くんだもの」 「へえ、いつおれが、おめ....