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「一昨日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一昨日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
帰ってからも、不思議に毎晩眠りさえすれば、必ずあの家《うち》が夢に見える。しかも一昨日《おととい》の晩なぞは、僕が女に水晶《すいしょう》の双魚《そうぎょ》の扇墜....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
こう云う会話も耳へはいった。今朝は食事前に彼が行って見ると、母は昨日《きのう》一昨日《おととい》よりも、ずっと熱が低くなっていた。口を利《き》くのもはきはきし....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の警察の下《もと》に、この上どうして安んじている事が出来ましょう。 閣下、私は一昨日、学校も辞職しました。今後の私は、全力を挙げて、超自然的現象の研究に従事す....
或る女」より 著者:有島武郎
ているらしかった。葉子は葉子でしみじみと細君の身なりを見ないではいられなかった。一昨日《おととい》あたり結ったままの束髪《そくはつ》だった。癖のない濃い髪には薪....
僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
子らしいものは見えません。僕は本当に困ってしまいました。 「帽子を持って寝たのは一昨日《おととい》の晩で、昨夜はひょっとするとそうするのを忘れたのかも知れない」....
星座」より 著者:有島武郎
紙を園君に託してお届けいたし候《そうろう》連日の乾燥のあまりにや健康思わしからず一昨日は続けて喀血《かっけつ》いたし候ようの始末につき今日は英語の稽古《けいこ》....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、 「ホイ阿陀仏、へい、あすこにゃ隠居ばかりだと思ったら……」 「いいえね、つい一昨日あたり故郷の静岡からおいでなすったんですとさ。私がお取次に出たら河野の母で....
紅玉」より 著者:泉鏡花
か。ふふん。(自ら嘲ける口吻)汝たちは、俺が旅行をしたと思うか。 初の烏 はい、一昨日から、北海道の方へ。 紳士 俺の北海道は、すぐに俺の邸の周囲じゃ。 初の烏....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
式がと木賃がると、今頃はからあきで、人気がなくって寂しいくらい。でも、お一方――一昨日から、上州高崎の方だそうだけれど、東京にも少かろう、品のいい美しい、お嬢さ....
縁結び」より 著者:泉鏡花
まわりの回向堂に、あなたの阿母さんの記念がある。」 「ええ。」 「確にあります、一昨日も私が行って見て来たんだ。そこへこれからお伴をしよう、連れて行って上げまし....
黒百合」より 著者:泉鏡花
持たせ、道で鳶にでも攫われたら、世の中が無事で好い位な考えで、俵町から滝太郎を。一昨日来るぜい、おさらばだいと、高慢な毒口を利いて、ふいと小さなものが威張って出....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ものであった。 この夫婦は――新婚旅行の意味でなく――四五年来、久しぶりに――一昨日温泉へ着いたばかりだが、既に一週間も以前から、今日の祝日の次第、献立|書が....
活人形」より 著者:泉鏡花
聞ゆるにぞ、さらば助を乞い申して、下枝等を救わむと、行李そこそこかの地を旅立ち、一昨日この地に着きましたが、暑気に中りて昨日一日、旅店に病みて枕もあがらず。今朝....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
を一寸見て、すぐに横を向いて、珈琲の支度が忙しいというような振をする。フレンチが一昨日も昨日も感じていて、友達にも話し、妻にも話した、死刑の立会をするという、自....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
り移るや否、船頭直に櫓を執り、熟地に向う、漁史膝を抱きて、四辺を眺めながら、昨日一昨日の漁況は如何なりしと問えば、『一昨夜は、例の浅草の旦那と出でたりしが、思わ....