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「一昨晩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一昨晩の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しょうよ」 「姿が見えぬようだが、どこへ行った!」 「それが少しおかしんですよ。一昨晩、さよう、たしかにおとついの夕がたでござんした。だれからのものか、いつもの....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
て、悲しい情ない思いに心が弱って行くばかりで御座いました。そうしてやっとの思いで一昨晩コッソリと帰京致しますと、すぐにあれから後《のち》の新聞を二三通り取り寄せ....
赤外線男」より 著者:海野十三
けれど、それほどでもないのです」 「どうして怪我をしたんですか」 「いいえ、アノ一昨晩、この部屋で寝ていますと、水素乾燥用の硫酸の壜が破裂をしたのです。その拍子....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
難事件ですか? どうも野口君に限って首飾とは関係ないと思いますね。とにかく首飾は一昨晩の閉店時に紛失したのです。これこれ二品です。合わせてちょうど二万円の代物で....
ラ氏の笛」より 著者:松永延造
は私の質疑に答えて、斯《こ》う説明して呉れたのである―― 「あの女は昨晩も来た。一昨晩も来た。そして、医師や看護婦の見ていぬ所で、何かしら重要な相談をするため、....
播州平野」より 著者:宮本百合子
が、まざまざと感じとられるのであった。 ひろ子が机に向っている障子の外は、つい一昨晩まで、夜じゅう恐怖のうちに開け放されていた縁側である。いくつもの風呂敷包。....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
う雨戸の外が明方であったんです。」 「その晩は、お一人で、」 「一人です、しかも一昨晩。」 「一昨晩?」 と、思わずまたぎょっとする。 「で、何でございますか....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、ランプの――小村さんが用心に蔓を圧えた――灯が一煽、山気が颯と座に沁みた。 「一昨晩の今頃は、二かさも三かさも大い、真円いお月様が、あの正面へお出なさいまして....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え」 と怒鳴りました。 けれど弁信は少しもひるまず、 「米友さんや、わたくしは一昨晩――胆吹山へ参詣をいたしましたのです、その時に、あの一本松のところで、山住....
好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
は乗った。そうして十分たたぬうちに目的地に着いた。それは小針の十番地、即ち歌代が一昨晩、大平氏に最初に連れられて来た家であった。あたりは森閑として、植込には、西....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
いつもとは、すこしちがつているように思われますものですから。家内が言いますには、一昨晩、十二時過ぎに芙佐子は戻つて來たそうでありますが、その時の樣子が、すこし變....
父の出郷」より 著者:葛西善蔵
でたいへん安心して悦んでいると言ってくれ」私はこう言って弟だけ帰したが、それでは一昨晩の騒ぎの場合は父は私の妻の実家で酒を飲んでいたんだし、昨晩のあの九時ごろは....