» 一時凌

「一時凌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一時凌の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みちのく」より 著者:岡本かの子
かしこ》い人にならないじゃ――ねえ、判《わか》って」 お蘭に取って、この言葉は一時凌《いちじしの》ぎの気休めであり、また四郎への励《はげ》ましに使ったものに過....
単独行」より 著者:加藤文太郎
を渡らなければならない。水量は僅かで危険ではないが、靴に水が入るので濡れてもよい一時凌ぎの靴下を履いて行く方が良い。また左側へ渡り等して上っていくが、随分以前に....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
何卒《どうぞ》明日《あす》の晩も来て呉れ」 と戸外を通る揉療治ではありますが、一時凌《いっときしの》ぎに其の後《のち》五日ばかり続いて参ります。すると一番しま....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
、其方《そち》が唯貰ったでは言訳が立たぬ、全く親の為めに其方は其の日に困るに依て一時凌《いちじしの》ぎに使い、翌日|町役人《ちょうやくにん》とも相談の上訴え出よ....
序に代えて人生観上の自然主義を論ず」より 著者:島村抱月
ようで、一時|凌ぎの手入れに、床の抜けたのや屋根の漏るのを防いでいる。継ぎはぎの一時凌ぎ、これが正しく私の実行生活の現状である。これを想うと、今さらのように a....
小説 円朝」より 著者:正岡容
緞帳芝居だって焼けたろうし、焼けない迄も三座の役者たちが立て籠ってしまうだろう、一時凌ぎに。 幸いにして世の中にまたいつか太平の風が吹いてきたとて、昼間自分が....
美しく豊な生活へ」より 著者:宮本百合子
学校が戦災を蒙りました。そのために校舎が無くなったところもあります。大変不自由な一時凌ぎの場所で、この寒い冬を迎えて勉強してゆかなければならない人も、どっさり在....