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一月
「一月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
おまけにその岩の向うでは、
「ざまを見ろ、髪長彦め。こうして置けば、貴様たちは、
一月とたたない中に、ひぼしになって死んでしまうぞ。何と己様《おれさま》の計略は、....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
けいじょう》へ赴任《ふにん》する事になりました。すると向うへ落ち着いてから、まだ
一月と経たない中に、思いもよらず三浦から結婚の通知が届いたじゃありませんか。その....
「河童」より 著者:芥川竜之介
検閲よりもかえって進歩しているくらいですよ。たとえば××をごらんなさい。現につい
一月《ひとつき》ばかり前にも、……」
ちょうどこう言いかけたとたんです。マッグ....
「彼」より 著者:芥川竜之介
」
僕はそれ以来Kに会うことに多少の不安を感ずるようになった。
(大正十五年十
一月十三日)....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ると思いがけなく彼女の口から、兵衛らしい侍が松江《まつえ》藩の侍たちと一しょに、
一月《ひとつき》ばかり以前和泉屋へ遊びに来たと云う事がわかった。幸《さいわい》、....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
うばかりか、一国の安危《あんき》にも関《かかわ》る訣《わけ》である。そこで代官は
一月ばかり、土の牢に彼等を入れて置いた後《のち》、とうとう三人とも焼き殺す事にし....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
らずに、人影の見えない砂浜《すなはま》へ行った。これは珍らしいことではない。彼は
一月五円の貸間と一食五十銭の弁当とにしみじみ世の中が厭《いや》になると、必ずこの....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
……わたしはこの温泉|宿《やど》にもう
一月《ひとつき》ばかり滞在《たいざい》しています。が、肝腎《かんじん》の「風景」....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
らかな風にふかれて、ほろほろと白い花を落すのを見た。自分は幾度となく、霧の多い十
一月の夜《よ》に、暗い水の空を寒むそうに鳴く、千鳥の声を聞いた。自分の見、自分の....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
終始忘れている。――それがふと彼の心に、寂しい気もちを与えたのだった。その上もう
一月すると、ほとんど受ける気のしない入学試験がやって来る。入学試験に及第しなかっ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ない。俺は昨夜《ゆうべ》もう少しで常子の横腹を蹴《け》るところだった。……
「十
一月×日 俺は今日|洗濯物《せんたくもの》を俺自身洗濯屋へ持って行った。もっとも....
「狂女」より 著者:秋田滋
変になってしまったんだね。話はすこし昔にかえるが、この女は二十五の年紀に、たった
一月のうちに、その父親と夫と、生れたばかりの赤ン坊を亡くしてしまったのだった。 ....
「初雪」より 著者:秋田滋
夢のように過ぎ去った。 それから、彼女は家のなかを片づけ出した。これがたッぷり
一月かかった。何となく物足りない気はしたが、それでも仕事に紛れて、日が一日一日と....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
編に大体の伝記を述べて、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年
一月著者識す。 前世紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻っ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ことに度を失い、甥は犯さぬ罪を己の犯行として自白しかかった。ああ。正義よ。 十
一月十五日―― 甥に不利となる証拠がたくさんある。彼は殺された叔父の相続人とな....