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一本さす
「一本さす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一本さすの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
)神のように崇高《けだか》い合爾合《カルカ》の心と身体に、どうしてこのおれが、指
一本さすことができようか――。(間)あの抗愛山脈の肩に、ぽうっと暁の色が動き初め....
「田舎者」より 著者:豊島与志雄
いの一番で、そうだろう、先約なんだから、これからは、僕の承諾なしに、マダムには指
一本さすこともならない……とこういうわけさ。目附役の君が証人だ。いいか、証人は神....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。お化粧台の前にいつまでもじっとしていたのも、単なる怠惰からであった。留針を
一本さすにも、そのあとで大儀そうな顰《しか》め顔をちょっと鏡に映しながら、その大....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
十郎は暗然と云った。 「乃信姫君にはご懐胎じゃ! 産み落すまでは姫へも其方へも指
一本さすことならぬ! 箱根へ行け箱根へ行け!」 十月経つと乃信姫君は因果の稚を....
「雪の日」より 著者:永井荷風
早く裾《すそ》をまくり上げ足駄《あしだ》を片手に足袋《たび》はだしになった。傘は
一本さすのも二本さすのも、濡れることは同じだからと言って、相合傘《あいあいがさ》....