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一来
「一来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一来の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
っていたようだ。」と機械技師が云った。
「じゃ、明日まで待ったって来るものか、第
一来たってお客さんが僕らかどうだか、分りゃしないじゃないか。」
と矢代は云った....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
じめての空襲警報だった。 しかし、まさかここまで日本の飛行機はやって来まい。万
一来るようなことがあっても、途中には幾段にも防空監視哨をこしらえてあるから、それ....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
憎い気がする。 と膝を割って衝と手を突ッ込む、と水がさらさらと腕に搦んで、
一来法師、さしつらりで、ついと退いた、影も溜らず。腕を伸ばしても届かぬ向こうで、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
になるだろうと思いますがな。」 「しかし、それも程度がありますのでね。それに、万
一来て下さる方が、次郎の方にだけ親しみが出来るというようになりますと、いよいよ面....
「審判」より 著者:カフカフランツ
いかけることをやめたが、相手をあまり恐ろしがらせたくはなかったし、イタリア人が万
一来た場合のために、この化け物をすっかり追っ払ってしまいたくはなかったからだった....
「波の如く去来す」より 著者:小川未明
人の心の持方、人の境遇の転換によって、波の寄せるように、暗影と光明とを伴って一去
一来しているのだ。この意味に於て、私は時が偉大な裁判者だと信ずるのである。....