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「一棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
ごとに鼻柱を挫《くじ》かれた。津田の高慢も助かるはずはなかった。夫人の自信と共に一棒に撲殺《ぼくさつ》された。肝心《かんじん》の鳥はふいと逃げたぎり、ついに夫人....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
びである。而して我儕が折角骨折って小石を積み上げて居ると、無慈悲の鬼めが来ては唯一棒に打崩す。ナポレオンが雄図を築くと、ヲートルルーが打崩す。人間がタイタニック....
悟浄出世」より 著者:中島敦
《しんじ》の※轢鑚《たくらくさん》!」という烈しい声とともに、悟浄の頭はたちまち一棒を喰《くら》った。渠《かれ》はよろめいたが、また座に直り、しばらくして、今度....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、先生にまだしも叱正を得て、色の恋のと、少しばかり甘たれかかると、たちまち朱筆の一棒を啖うだけで、気の吐きどころのない、嵎を負う虎、壁裏の蝙蝠、穴籠の熊か、中に....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
趣は、輪扁《りんぺん》の木を断《き》るがごとくついに他に教うべからずといえども、一棒の下に頓悟《とんご》せしむるの工夫なきにしもあらず。蕪村はこの理想的のことを....