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一汗
「一汗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一汗の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ころは、いうまでもなく梅丸の楽屋べやです。ちょうど舞台を下がって、今の放れわざに
一汗かいたものか、あらわな肉襦袢《にくじゅばん》一枚になりながら、しきりと胸のあ....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
んというか、まことに感にたえる楊《ヤン》博士の訓練ぶりであった。 虎鮫どもが、
一汗入れているうちに、五十人のキャメラマンによって海底から撮影されたただいまの猛....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
せん、先ず其遺恨と云う丈の道理を申しましょう」とて掌裏にて汗を拭いたり 大鞆は
一汗拭いて言葉を続け「第一に目を附け可き所は殺された男が一ツも所持品を持て居無い....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
うちに起きて自分の稽古をする。それから利彦氏を起して稽古をつける。冬でも朝食前に
一汗かかぬと気持ちが悪かったらしい。これは翁の長寿に余程影響した事と思う。 ....
「ソヴェト同盟の三月八日」より 著者:宮本百合子
アガーシャ小母さんの雪の上の踊り姿の写真を插画にしようと熱中しているわけなのだ。
一汗小母さんがかいて自分の賞品のわきへどくと、音楽は一寸止み、今度は火花の散るよ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
に、源三郎の想念《おもい》は、際限もなく伸びひろがってゆく。
「此馬《こやつ》に
一汗かかせてくれよう」
源三郎は大声に、
「つづけっ!」
背後《うしろ》をふ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
のである、あんなに悶えたり泣き悲しんでいた朱実のほうは、暖かい蕎麦湯をすすると、
一汗かいて、深々と眠りに落ちてしまったが、丹左のほうは、明け方まで、まんじりとも....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
ず会う。酒を売る所、三味線のある所、この老人に、出会わないことはない。 「駕屋、
一汗拭け」 「ありがとう存じます。――旦那あ、短気だから堪らねえ、この炎天に、こ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
からな。 帰りはてくりてくり歩いた。途中で日の出温泉というのが目についたので、
一汗流して行こうとなった。這入って見ると鉄渋色の鉱泉で、それも沸し湯だった。上っ....